出版社内容情報
アリストテレスの現存する全著作を邦訳した本全集は,わが国第一線の研究者の10数年にわたる研鑽と協力により,1973年にいたってついに完成をみたものである.今回御要望に応え重版・刊行の運びとなった.〈第4次刊行〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴィクトリー
2
折り込みの小誌に、アリストテレスの詩学は「ユークリッドの数学上の公理と共にまさに永久不変である」とあったが、変な理屈をこね回す必要がなく広範な読書と純粋な分析から生まれた本作品は、アリストテレスのよい所がもっとも現れたもので、古典の枠での価値を超えた物を持っている感がある。ヨーロッパの文芸批評はこれを範とし、乗り越えるべき壁として存在したが故に、他文明のそれよりも発達したのかもしれない、と思うと本作品の意味はとても大きいのだろう。本書を手元に置く余裕はないので、結局文庫も買うかも知れない。2013/08/13
産廃屋
0
訳注が圧倒的な今道訳『詩学』は、本書でしか読めない。アリストテレスほど訳注が問われる訳業はないよなぁ。2010/02/17