出版社内容情報
憲法をはじめとする敗戦後の法律改革は,戦前の国民生活を支配してきた伝統的な「生ける法」にいかなる影響を及ぼしたのか.「経済統制法と民法」「家族生活における国家法と民衆法」など,戦前から戦後10年間の著作18篇を収める.
目次
経済統制法と民法
労働法の特殊性と労働法学の課題
家族生活における国家法と民衆法
人身売買契約の法的効力
人身売買の歴史的性格―潜在的奴隷制について
土建工事のための労務供給業―その実態と改革
法社会学における法の存在構造
法社会学と民俗学
法の社会心理
封建的契約とその解体
官庁土建請負契約の「片務契約」的性質
権利の体系
農村の身分階層性
『菊と刀』―評価と批判
「恩」の意識の実態
末弘厳太郎先生の法学理論
末弘厳太郎著『続民法雑記帳』末弘法学の理解のために
日本民法法学史の巨大な転回点―末弘厳太郎『物権法・上』に寄せて