出版社内容情報
正確,平明な訳と,周到,懇切な注・解説・索引,決定版として定評ある本全集を,多くの御要望に応えて,ここに再刊いたします.人間や自然についてさまざまな問題が山積し,生き方や価値観が問い直されている今日,日常語による対話をもって,思想や生活のあらゆる領域にわたり,根源に至る思考をめぐらしたプラトンの著作は,われわれに豊かなインスピレーションを与えてくれるはずです.〈第5次刊行〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たこらった
1
「クレイトポン」は田中美知太郎訳で正味12頁と極短。プラトンの真作かどうかについて解説があるが、そもそも古代ギリシャ語を全く解しないわたしのような者はひたすらお説を拝聴する他ない。文体における小辞(不変詞)の用法と言われても、はあ、そうなんですか、とヘラヘラ首肯するのが精一杯。わからないものについては、いいも悪いもただ受け入れるしかない。「自分の思考の舵を、人間の舵取りの術を学んで知っている他の人にまかせるほうがいい」という意見に実際上従っているのである。2400年前の正義の技術以外のことについても、だ。2025/02/15
ひち
0
プラトンは凄い。この著書は、国家や正義について少しでも考えるところがある人に理想として提出される。僕は理想というのは力がないわけではないということを思い知らされた。この著書はスフィンクスだ。もし謎かけに答えられなかったらスフィンクスに食べられてしまい、この説に同意せざるを得なくなってしまう。理想が無力なのは多くの人間がそれとまともに相対せずに横目にして通り過ぎていくからだ。2015/03/24
Kuramata Yasuhiko
0
GW中に読み切ろうと思っていたが1日over. 全巻通じて感じたのは、周囲の人と自分自身を幸せにしたいという「想い」だけではだめで、「知恵」も身につけないといけないということ。特に印象に残ったのは (1)情報が自分や幼い子供に与える影響を考え、触れる情報を選別すること。 (2)人の性質と社会の構造、その類似、そしてそれがどのような推移をするかということ。高校1年の時に学んでおきたかった。(3)あらゆる専門知識は大きく2つの目的を持つ。例えば医術なら病人を治すことと新たな医者を育てることが目的。2012/05/08
メルセ・ひすい
0
蔵書 既読書2010/01/01
暁
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クレイトポンのソクラテス批判がよか
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- 和書
- ドキドキ!SF王国