出版社内容情報
世界の難民人口は一五年で三倍に拡大し四三〇〇万人を超えた。現場を深く知る気鋭の専門家が、当事者の声とともに危機の全貌を描き出し、機能不全に陥った国際保護システムと、責任を放棄する各国の問題を追求する。
【目次】
プロローグ
はじめに
第一章 難民問題の基礎知識
強制移住者とは
「難民」とは
難民という概念
難民保護の地域的拡大
国際難民制度とUNHCR
UNHCRの資金源
揺らぐ難民の概念――混成移動
コラム 難民、時々、国内避難民
コラム ロヒンギャ難民への迫害と日本の関わり
第二章 難民を巡る現在の潮流
難民の「集中化」
難民の「長期化」
難民の「都市化」
「キャンプの代替案」――Alternative to Camp Policy
コラム ケニアの反乱
ケーススタディ 母国語はいずれに
ケーススタディ デリーの難民たち
第三章 行き詰まる難民保護システム
「恒久的解決」とは
滞る「本国帰還」
進まぬ「現地統合」
縮小する「第三国定住」
解決策不在のなか苦闘する難民たち
コラム ウクライナへ戻る人たち
第四章 新しいパラダイム? 開発主導の難民援助
「人道」から「開発」へ
開発型難民支援のリバイバル
「自立(Self-reliance)」とは?
ウガンダ――開発モデルの模範例?
「リフレーミング」のトリック
新パラダイムの危険な副作用
コラム ルワンダの「起業家育成」による難民自立推進
第五章 難民政策を巡る国際比較
脅威としての難民
オーストラリア――難民保護の外部化
トルコ――難民問題の「兵器化」
ドイツ――欧州最大の難民受け入れ国
ラテン・アメリカ――揺らぐ連帯
タンザニア――国際難民制度への反発
韓国――民族同質性へのこだわり
日本――「難民のいない自由主義国家」
コラム 英国のルワンダ・ディール
インタビュー ドイツにおける難民受け入れについて(オラフ・クレイスト)
インタビュー 韓国人の難民感情(ジホン・リー)
第六章 コロナ・パンデミックと難民
コロナの影響
コロナの難民への影響
コロナ禍での難民――ケニアからの報告
コロナ禍の難民――中東と南米からの報告
コロナ禍の副産物?――難民自助組織と「現地化」
インタビュー 難民キャンプ内のコロナ対応(ウィリアム・ブガ)
第七章 価値ある難民、価値なき難民?
ウクライナ難民への対応
黙殺される難民たち
おわりに
「世界難民危機」の本質
責任回避と保護主義
今後の展望
ポジティブな気運も
そして日本人へ
凡人の人道主義
インタビュー 強制移住の見通し(ジェフ・クリスプ)
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