出版社内容情報
昭和20年7月7日、池澤夏樹は生を受けた。「敗戦後の年月がそのまま人生の時間」である作家の80年の歩みから「戦後」がありありと立ち上がる。父・福永武彦との数奇な運命、デビュー以前の長い猶予とギリシャ、アジア太平洋の島々への旅、そして未来のために私たちがやるべきことは──。いま初めて人生と創作のすべてを明かす。
【目次】
プロローグ 一九四五年に生まれて
第一章 戦争の終わり、はじまりの帯広
1 若い詩人の夫婦
2 父、福永武彦
3 幼年期の幸福
第二章 ことばの修業時代
1 成長する東京
2 入社試験のない人生
3 南洋、そしてギリシャへ
第三章 長く書くにはゆっくり始めた方がいい
1 帰還者の憂鬱
2 「スティル・ライフ」とその時代
第四章 ぜんぶ小説の話
1 行動する女性たち
2 未来を想う人々
3 歴史と物語
第五章 終章というわけではなく
1 太平洋に属する自分
2 幸福になる権利
エピローグ 戦後八十年を迎えて
系 図
自筆年譜
著作一覧
ぼくのあとがき
内容説明
昭和二十年七月七日、池澤夏樹は生を受けた。「敗戦後の年月がそのまま人生の時間」である作家。その八十年の歩みから、「戦後」がありありと立ち上がる。父・福永武彦との数寄な運命、デビュー以前の長い猶予、ギリシャ、オセアニア、アジアの島々への旅、そして未来のために私たちがやるべきことは―。池澤夏樹がいま初めて、人生と創作のすべてを明かす。
目次
プロローグ 一九四五年に生まれて
第一章 戦争の終わり、はじまりの帯広(若い詩人に夫婦;父、福永武彦;幼年期の幸福)
第二章 ことばの修業時代(成長する東京;入社試験のない人生;南洋、そしてギリシャへ)
第三章 長く書くにはゆっくり始めた方がいい(帰還者の憂鬱;「スティル・ライフ」とその時代)
第4章 ぜんぶ小説の話(行動する女性たち;未来を想う人々;歴史と物語)
第五章 終章というわけではなく(太平洋に属する自分;幸福になる権利)
エピローグ 戦後八十年を迎えて
著者等紹介
池澤夏樹[イケザワナツキ]
1945年、北海道生まれ。埼玉大学理工学部物理学科中退。1984年『夏の朝の成層圏』で作家デビュー。作品に『スティル・ライフ』(中央公論新人賞、芥川賞)、『南の島のティオ』(小学館文学賞)、『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、『楽しい終末』(伊藤整文学賞)、『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)、『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『静かな大地』(親鸞賞)など
尾崎真理子[オザキマリコ]
1959年、宮崎県生まれ。青山学院大学文学部卒業。読売新聞編集委員などを経て文芸評論に専念。著書に『ひみつの王国 評伝 石井桃子』(芸術選奨文部科学大臣賞、新田次郎文学賞)、『大江健三郎の「義」』(読売文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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