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出版社内容情報
一八世紀以来、小児薬「奇応丸」の製造卸売を継承してきた京都の商家・秦家。京の自治や祇園祭を支えてきた町衆としての秦家の歴史を辿りながら、江戸末期の大火後に再建された有数の京町家のしつらいと、そこに暮らす人が受け継ぐ年中行事や、四季を通した日々の営みを、美しい写真とともに伝える。(カラー32頁)
内容説明
一八世紀以来、小児薬「奇応丸」の製造卸売を継承してきた京都の商家・秦家。京の自治や祇園祭を支えてきた町衆としての秦家の歴史を辿りながら、江戸末期の大火後に再建された有数の京町家のしつらいと、今もそこに暮らす人が受け継ぐ年中行事や、四季を通した日々の営みを、美しい写真とともに伝える。
目次
“カラー口絵”
第1章 ようこそ秦家へ
第2章 太子山町の秦家
フォトアルバム 秦家と祇園祭
第3章 薬種業の家としての秦家
第4章 京都のいま
著者等紹介
秋元せき[アキモトセキ]
1970年生まれ。京都市歴史資料館主任歴史調査員。日本近代史
小林丈広[コバヤシタケヒロ]
1961年生まれ。同志社大学文学部教授。日本近代史
三枝暁子[ミエダアキコ]
1973年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。日本中世史
西村豊[ニシムラユタカ]
1949年生まれ。自然写真家。ネイチャーフォト・プロダクション代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
6
2024年9月刊。京都で昭和末年まで薬種業を営み、今も明治初年の京町家を守り続けている秦家の暮らしを、歴史研究者と写真家とがまとめた一冊です。丁寧な、という言葉が陳腐に思えるほどに、何事にも心をこめて自ら作り、年中行事をしっかりとりおこなう様子からは秦家の人達の並々ならぬ使命感がうかがえ、背筋が伸びる思いがします。2025/01/09
田中峰和
4
どんどん焼けで京都市内の町屋はほとんど消失し、本書で紹介される泰家も明治2年の建築物。山鉾町の西南の端にあって、祇園祭には太子山を繰り出す太子山町。泰家は太子山のご神体である聖徳太子を祀る会所飾りの役割を担う。泰家は江戸初期から昭和61年まで12代にわたって太子山町で薬種業を営んできた商家。初代松屋與兵衛の創業から300年以上の歴史を持つ。幼児死亡率の高かった江戸期の日本では子供の体調に関する関心が高く、夜泣きや疳の虫などに効く奇応丸など漢方薬が重宝された。写真で紹介される町屋建築は見事というしかない。2025/01/26