出版社内容情報
新日銀法で「独立性」を保障された日銀の「民主的統制」とは何なのか。人事の政治任用化はどう作用してきたのか。法改正の議論を再検証し、歴代トップ人事の舞台裏に肉薄。「「事を通じて金融政策をコントロールする」危険性を問題提起する。徹底取材を基にキーマンたちの思惑や行動を活写。権力中枢の力学を明らかにする
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
72
今まで読んできた河村小百合さんと山本謙三さんの本は日本銀行の今までの金融政策について論じてきたものですが、この本は日本銀行総裁の選任課程についてジャーナリストの立場からかなり克明に書かれているものです。本当に安倍元総理というのは、日銀法を理解しておらず日銀総裁を官僚と同じように人事的にコントロールできると考えていたようです。日銀プロパーの中にも安倍や黒田の飼い犬になっているような人物もいたということだと思います。2024/12/13
伊達者
2
改正日銀法における白川,黒田,植田各日銀総裁の選任過程に焦点を当てた本。完全に時系列で書かれていないので時間が戻ったりしてちょっとわかりづらいところもある。情報源の秘匿も必要なので仕方がないが誰が言ったかと確かめたいような話が色々と出てくる。焦点はリフレ派と結託して人事を強行した安倍と植田選任時の岸田の対比。安倍政権は官邸が人事を通じて官庁支配を強めたが同じ手法で政策委員までも含め日銀支配も進めたことが正しかったのかが問われている。経済学に女性は向かないという学者のトンデモ発言も拾われている。2024/11/28
蛮族
2
普遍的な視点から日銀総裁人事について考察してほしかった2024/08/05
めぐりん
1
仕組みを生かすも殺すも人次第。2024/10/15