出版社内容情報
一九世紀における君主制の一つとして近代国民国家とともに成立した近代天皇制は、前近代以来の文化を再構築し創造した日本固有の「伝統文化」を不可欠とした――国民国家論や構築主義をふまえた天皇制研究をリードしてきた著者が、その変容や社会への定着の過程を辿りながら、現在にまで続く近代天皇制の全体像を描き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よしたけ
48
近代の文官たちが腐心して如何に天皇家に正当性を持たせるべく文化を形作ってきたかを解説。近代天皇制とはあるが、著者の言う万世一系に係る疑問や天皇家の成りたちにも触れてほしかった。著者は、天皇家が生まれながらに貴種であり、生まれながらに平等で人権が尊重される民主主義の原理とは矛盾する非合理な制度のため、血統の正統性や世襲を担保するために、非合理な神話や「万世一系」の陵墓の体系を必要とするという立場。明治初期に廃仏毀釈を行ったとはいえ多くの宮家で真言宗への信仰が見られた、という事実は興味深かった。2024/10/18
takao
2
ふむ2024/09/12
URI(病気養生
0
いわゆる「作られた伝統」の本 総論がなく各論ばかりでものたりない2024/06/02
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- 和書
- 資本主義と女性労働