出版社内容情報
中世から近世への移行・転換をどのように描くか――本書は、この課題を政治史研究として引き受け、論じるものである。個別・多様な歴史事象の実証を通して、近年の趨勢である中世と近世の連続性を強調する議論に反証し、近世初期の特質や画期性を抽出する。近世史研究の第一人者の近年の成果を一冊にまとめる論文集。
内容説明
近世初期の特質や画期性とは何か。歴史事象の実証を通して、中世と近世の連続性を過度に強調する議論に反証し、近世初期の画期性を抽出する。
目次
第1部 織田政権期(信長の参内と政権構想;織田信長の撰銭令とその歴史的位置;織豊期の近衛家をめぐって―前久・信尹の武家的性格)
第2部 豊臣政権期(「惣無事」はあれど「惣無事令」はなし;身分としての奉公人―その創出と消滅;秀次切腹をめぐって;文禄四年の霊社上巻起請文をめぐって―秀吉死後の政権構想;文禄四年「御掟」「御掟追加」)
第3部 徳川政権初期(徳川家康の叙位任官;慶長五年の「小山評定」をめぐって;前久が手にした関ケ原情報;近世貨幣論)
著者等紹介
藤井讓治[フジイジョウジ]
1947年福井県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)。京都大学文学部助手、神戸大学文学部助教授、京都大学人文科学研究所助教授、同大学文学部助教授、同教授、同大学院文学研究科教授を経て、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。