出版社内容情報
一三〇〇年の時を超えて、人と自然とその営みを今に伝える風土記。常陸の磨崖仏、播磨の笑い、豊後の地震、肥前の海民、出雲の神がみ――。伝承のことばに分け入り、ゆかりの土地を訪ね、かつてのありようを推理すれば、天皇を頂くヤマトとは異なる、こうではなかったかもしれない世界への入り口が。いざ古代日本列島のフィールドワークへ!
内容説明
一三〇〇年の時を超えて、人と自然とその営みを今に伝える風土記。常陸の磨崖仏、播磨の笑い、豊後の地震、肥前の海民、出雲の神がみ―。伝承のことばに分け入り、ゆかりの土地を訪ね、かつてのありようを推理すれば、そこには、天皇をいただくヤマトとは異なる、こうではなかったかもしれない世界への入り口が。
目次
風土記博物誌(地震・火山、磐根;天皇の失敗;舟と道;生きものたち;神のはなし)
出雲の神がみを訪ねて(加賀の潜戸;カムムスヒ;寄りつく小さ子;神魂神社;イザナミの神陵 ほか)
著者等紹介
三浦佑之[ミウラスケユキ]
1946年、三重県生まれ。専門は古代文学・伝承文学研究。千葉大学名誉教授。成城大学文芸学部卒業、同大学院博士課程単位取得退学。『村落伝承論―『遠野物語』から』(五柳書院、上代文学会賞受賞)、『口語訳 古事記(完全版)』(文藝春秋、角川財団学芸賞受賞)、『古事記を読みなおす』(ちくま新書、古代歴史文化みやざき賞受賞)等、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鯖
19
1300年前に編纂された60余国の地誌である風土記のうち、今に伝わる出雲、常陸、播磨、豊後、肥前の五か国のものを横断する博物記。丸太船の材料のくすの木は出雲ではタブノキを指すのではないかとか、天皇の貴種流離譚とか、出雲でも鮭が川を遡上してるとか、筆致は淡々としてるけど面白かった。2023/01/24
takao
3
ふむ2023/01/20
れいまん
1
著者は、古事記研究の大家である。古事記研究に際し、風土記、博物誌をどれだけ読み込んで考えて来たかがわかる。 研究とはこういうことなのね! 出来事があったと思われる現地に行っての直感力も大事。ラフカディオハーンの直感力がどれだけ素晴らしかったかにも思いをはせた!2023/03/20
鈴木貴博
1
風土記を読みとき、豊かな世界と謎に触れ、今の現場に立ち、悠久の歴史と今との繋がり、謎と神秘に想いを馳せる。何と楽しいことか。2022/10/28