出版社内容情報
あの日から変わってしまった人生、絆の結び合い、なりわいの再建と地元負担をめぐる攻防、岐路に立つ震災経験の継承、時を経て語られる「復興」の青写真を描いた復興会議キーマンたちの証言、「次の震災」を見据えた各地での取り組みなど。2021年度新聞協会賞企画部門を受賞した地元紙の総力取材による、震災10年から明日を展望する記録。
目次
はじめに
ある家族の物語――石巻・小高さん一家
ドキュメント 防災庁舎――南三陸11人の証言
司令塔の1カ月――宮城・災対本部会議ドキュメント
復興再考
1 伝える
2 風評の実相
3 復興構想会議
● 識者インタビュー 五百旗頭 真/御厨 貴/飯尾 潤
4 大川小判決
5 村井県政
6 まちづくり
7 高台移転
8 なりわい
9 社会の行方
10 復興庁
● 資料 復興予算のいま
● 識者インタビュー 佐藤 仁/竹下 亘
11 被災者支援
12 つなぐ
水を運ぶ少年、20歳に
あの日から
1 共に生きる――宮城・山元 ふじ幼稚園
2 救えた命――大川小遺族
3 荒浜っ子
おわりに
震災年表・あの日からのあゆみ
内容説明
激変したその後の人生、生業の再建、新たなまちづくりの明暗、震災経験の継承、復興を担うキーパーソンたちの証言、「次の震災」を見据えた各地での取り組みなど。2021年度新聞協会賞を受賞した、地元紙の総力取材による記録。
目次
ある家族の物語―石巻・小高さん一家
ドキュメント 防災庁舎―南三陸11人の証言
司令塔の1カ月―宮城・災対本部会議ドキュメント
復興再考
水を運ぶ少年、20歳に
あの日から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
29
東日本大震災から十年が経過した年に被災地の現状を取材した河北新報社の記事をまとめた『復興を生きる』。一家族の視点から県・国の行政対応までを考察するのだが、実に多岐に渡って復興の問題点を深く細かく分析できているのは、被災地にずっと寄り添ってきた地元紙ならではの尽力の賜物だろう。復興における地元負担の問題といった被災者にも厳しい指摘をしつつ、「被災前の課題を解決する復旧」という阪神淡路大震災の被災者の言葉を重ねて復興に携わる人々の姿を真摯に追っていく。(つづく)2024/08/23
おーいし
1
復興という、受けたダメージを復旧だけでなく、新たに興していくという、一見プラスの方向に向かうだけの単純な話のように見えて、さまざまな論点、価値観がぶつかり合い、複雑な問題となっているのだなと再認識しました。 復興構想会議の議長を務めた五百旗頭氏の「これが人口増時代だったら……」の言葉に多くが詰め込まれていると感じる、過疎のすすむ地域、課題先進地域とも呼ばれる場所の復興というむずかしさを改めて考えさせられる1冊。2022/10/11
kojima ryota
0
新聞社ならではの現場からみた震災復興。良本です。2024/07/18
天茶
0
★★★★☆2023/07/12