出版社内容情報
オプティミズムでもなく、社会の進歩を信じきるのでもなく、絶望の果ての、荒廃のあとに残される希望から考える。シェイクスピア、キルケゴール、トマス・アクィナス、ヴィトゲンシュタイン、カント、ベンヤミン、エルンスト・ブロッホらのテクストを読み解きながら、『文学とは何か』の著者が語る、逆説としての希望論。
内容説明
オプティミズムでもなく、社会の進歩を信じきるのでもなく、絶望の果ての、荒廃のあとに残される希望から考える。シェイクスピア、キェルケゴール、トマス・アクィナス、ヴィトゲンシュタイン、カント、ベンヤミン、エルンスト・ブロッホらのテクストを読み解きながら、『文学とは何か』の著者が語る希望論。
目次
第1章 オプティミズムの陳腐さ
第2章 希望とは何か
第3章 希望の哲学者
第4章 希望なき時の希望
著者等紹介
イーグルトン,テリー[イーグルトン,テリー] [Eagleton,Terry]
1943年生まれ。現代イギリスを代表する文学・文化理論家。オックスフォード大学教授、マンチェスター大学教授を経て、現在、ランカスター大学教授
大橋洋一[オオハシヨウイチ]
1953年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学名誉教授。英文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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K.H.
6
タイトルの通り、〈希望〉について。訳者は後書きで「一気に読める長めのエッセイ」と言っているが、いやいやなかなか歯応えがあったよ? それもこれも、結論めいたものを提示することなく、説の紹介とダメ出しを繰り返す第2章のせい。希望といえばやはりエルンスト・ブロッホを連想するけど(かといって読んだわけではないけど)、本書でも第3章をまるごと割いて論じられている。もっとも、肯定的にではないが。それにしても第4章で語られているような、希望が生まれるほどの絶望というのは、わたしたちはどんな場合に抱くことになるのだろう。2022/07/31
Go Extreme
2
天使の喪失感覚 道徳的歪曲主義 精神的歪曲行為 最善説 中世:罪悪感・腐敗意識 自己感性能力信仰 クロノス 進歩のイデオロギー 機械論的思考 神学3つの徳目:信仰・希望・慈愛 動物が希望・想像できず アクィナス・精神の傾向 ルター・精神的勇気 ブロッホ・学習性希望 知性のペシミズム・意志のオプティミズム マルセル・絶対的希望 知られている知られていないこと ラーナー・過激な自己放棄 基盤的希望 行為遂行的 スピノザ・不確かな喜び スペンサー・異種混交的 現実からの逃避・現実への逃避 メニッポス的諷刺2022/05/06
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- 和書
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