出版社内容情報
「国家神道」とは何か。敗戦時に解体されたはずが、大きく縮減されつつも戦後も存続し、その「復興」を目指す動きは途絶えることなく試みられてきた。本書は「神聖天皇の崇敬」という側面に注目することで、国家神道をめぐる論点を整理するとともに、戦後日本の国家の底流にある「国体護持」の観念と神道の関わりや、日本国憲法下の象徴天皇制の在り方に考察を及ぼす。
内容説明
「国家神道」とは何か。敗戦時に解体されたはずが、大きく縮減されつつも戦後も存続し、その「復興」を目指す動きは途絶えることなく試みられてきた。本書は「神聖天皇の崇敬」という側面に注目することで、国家神道をめぐる論点を整理するとともに、戦後日本の国家の底流にある「国体護持」の観念と神道の関わりや、日本国憲法下の象徴天皇制のあり方に考察を及ぼす。二〇〇一年以来の模索を集成する論文集。
目次
第1部 国家神道をめぐる概念枠組み(近代日本の宗教構造と国家神道;国体論・神聖天皇崇敬と神道;「宗教」の上位にある精神秩序としての神道 ほか)
第2部 「国家神道の解体」と天皇の神聖性(国家神道の戦後―皇室祭祀・神社本庁;敗戦と天皇の神聖性をめぐる政治;国家神道の存続と教育勅語の廃止問題 ほか)
第3部 天皇の神聖性をめぐる政治の展開(戦後の国家神道復興運動―日本会議・神道政治連盟・神社本庁;日本人論と国家神道の関わり;皇室典範と「万世一系」 ほか)
著者等紹介
島薗進[シマゾノススム]
1948年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学名誉教授、上智大学神学部特任教授・同大学院実践宗教学研究科教授、同グリーフケア研究所所長(2021年度まで)、大正大学客員教授。専門は宗教学、近代日本宗教史、死生学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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