出版社内容情報
二〇一九年八月,あいちトリエンナーレで何が起きたのか.国際芸術祭の一環だった検閲を問う企画展が,政治家の発言や電話やファクスなどで抗議,脅迫を受け,開催後三日で中止に至った.国家のみならず社会の圧力からどう表現を守るのか.事態の経緯を記録し,さまざまな局面から日本社会そのものの不自由さを問う.各種の声明,参加作家のメッセージを付す.
内容説明
国内最大の芸術展「あいちトリエンナーレ2019」で何が起きたのか。検閲によって消された作品を集めた「表現の不自由展・その後」は、芸術展の一環をなす企画展だったが、「慰安婦」を象徴する少女像や昭和天皇の写真などが燃える映像作品に対する政治家の発言、多数の抗議、脅迫を受け、開催後3日でトリエンナーレ実行委員会は中止を決定した。海外作家12名、日本人作家2名が展示撤回や改変で抗議する中、文化庁は補助金の全革不交付を発表、不自由展実行委員会は仮処分申請などで闘い、ついに会期終了前1週間の再開に至る。国家のみならず「人びとのヘイト」からどう表現を守るのか。事態の経緯を記録し、炙り出された日本社会そのものの不自由さを問う。
目次
第1部 あいちトリエンナーレ2019で何が起こったか(国家と文化―「表現の不自由展・その後」をめぐって;“表現の不自由展・その後”中止事件―当事者として記録する二七〇日の断章;丸木美術館で展示された「少女像」;文化の統制)
第2部 日本社会の不自由(ナショナリズムを資源とする政治;日本社会が排除し続けてきた少女;日々実施されている歴史修正―何が展示を中止させたか)
著者等紹介
岡本有佳[オカモトユカ]
編集者。風工房主宰。「表現の不自由展・その後」実行委員
アライヒロユキ[アライヒロユキ]
1965年生。美術・文化社会批評。美術評論家連盟会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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