出版社内容情報
自然界より資源を獲得する営みとしての「生業」から社会全体のあり方を見通す生業史論において中心的な役割を担ってきた著者の研究をまとめる。生業史研究の到達点と広がりを示すとともに、今後の課題を提示する。
内容説明
自然界より資源を獲得する営みが生活や社会の基礎をつくり、その営みが相互に連環することで社会全体が動いていく―「生業」を鍵概念として社会全体のあり方を見通すことを提唱してきた著者の論考をまとめ、生業史研究の到達点と広がりを示す。
目次
全体史の方法としての生業論
第1部 資源所有論(自然利用の技術と資源所有―中世の水界を事例に;水面領有の中世的展開―網場漁業の成立をめぐって)
第2部 生業保障論(山野河海の秩序形成と生業保障―中世の海村と山村;生業保障からみた中世の負担体系)
第3部 生業村落論(中世海村の生業暦;中世カルデラ村落の生業空間―記録地名の語彙分析による復原)
第4部 資源の社会循環論(美物がつなぐ社会関係史;モノからみた一五世紀の社会)
生業論からみた日本中世社会の特質
著者等紹介
春田直紀[ハルタナオキ]
1965年京都府に生まれる。1987年同志社大学文学部卒業。1993年大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。現在、熊本大学大学院人文社会科学研究部教授。日本中世史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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