戦間期国際政治とE.H.カー

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  • サイズ A5判/ページ数 176p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000612326
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0031

出版社内容情報

二〇世紀を通じて外交官、国際政治学者、歴史学研究者として活躍し、『危機の二十年』をはじめとする数々の名著を残したE・H・カー。カーとは果たして何者なのか。将来を嘱望されながら、病に斃れた著者によるカー研究の到達点。

内容説明

二〇世紀を通じて外交官、国際政治学者、歴史学研究者等として活躍し、『危機の二十年』をはじめとする数々の名著を残したE.H.カー。カーとは果たして何者なのか。あたかも複数の「カー」が並存するかのような学問状況を超えて、複雑で魅力あふれるその思想体系に挑み、知的巨人カーの実像に迫る。

目次

1 「E.H.カー研究」の現今の状況をめぐって
2 E.H.カーと第二次世界大戦―国際関係観の推移をめぐる一考察
3 「新しいヨーロッパ」の歴史的地平―E.H.カーの戦後構想の再検討
4 戦間期イギリスの国際関係研究における「理論」―チャタム・ハウスにおけるナショナリズム論をめぐって
5 国際政治をめぐる「理論」と「歴史」―E.H.カーを手がかりとして
付論 書評 西村邦行著『国際政治学の誕生―E.H.カーと近代の隘路』

著者等紹介

山中仁美[ヤマナカヒトミ]
1975‐2014。2008年津田塾大学大学院国際関係学研究科国際関係論専攻後期博士課程単位取得退学。2010年キール大学大学院後期博士課程修了。Ph.D.2008年名古屋商科大学外国語学部専任講師、2011年同大学経済学部准教授、2014年南山大学経済学部准教授、癌のため39歳で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

cochou

0
印象は難しそうだが、論旨明快、読みやすい。カーは現実の変化を受けて自分の理論や主張が説得力を失うと、冷静にそれを受けとめ、よりしなやかで強靭な見解を構築した人だった。理論主義と現実主義の二項対立を越えてありうべき未来を模作するダイナミックな思考が展開するところがカーの面目躍如だとわかる。ナチスの唱える新秩序への対抗として主張された新しい欧州の概念は外交と内政のダイナミックな関係を鮮やかに描いている。副次的だが第二次対戦前の対独、対ソ連を巡る情勢もよくわかったのも収穫。2018/10/10

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