キケロ『ホルテンシウス』―断片訳と構成案

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  • サイズ B6判/ページ数 202,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000611046
  • NDC分類 131.8
  • Cコード C0010

内容説明

魂を癒やし、欲望や恐怖を払う「哲学のすすめ」。生きる上で「哲学すること」の重要性をキケロとともに平易に説く。

目次

1 キケロと『ホルテンシウス』(哲学者キケロ;「哲学のすすめ」の系譜;テクストについて)
2 『ホルテンシウス』断片訳
3 『ホルテンシウス』構成案(著者前置き;序章;ホルテンシウスの哲学批判とキケロの応答;キケロによる哲学の称賛とすすめ)
終章

著者等紹介

廣川洋一[ヒロカワヨウイチ]
1936年生。東京教育大学文学部卒業。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。筑波大学名誉教授。哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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buuupuuu

7
アウグスティヌスは『告白』の中で、キケロの『ホルテンシウス』に大きな影響を受けたと語っていた。『ホルテンシウス』はキケロ版の『哲学のすすめ』で、アリストテレスが言ってることを繰り返している部分も多いし、プラトンの『ゴルギアス』でのカリクレスとの議論を思い起こさせる所もある。こう並べてみると、ソクラテスからアウグスティヌスまで繋がって見えてくるのが面白い。先に断片が提示され、単独で見るとよく分からない文章が、構成案の中で意味が明らかになってくるところにカタルシスがある。2021/10/24

Nemorální lid

5
カエサルによる独裁の時代、内乱によって共和制の維持が不可能になってしまった頃、キケロは『自分にふさわしいことを為すよりも善いことは何も見いだせなかった』(前 p.vii)として当著を書いた。今は断片しか残っていないが、アウグスティヌスなどの著名人に多数読まれた哲学入門とも言えるものだ。哲学を『心の安定、心の平静をもたらすもの』(前 p.xi)とストア的解釈で見た彼は、『われわれは哲学なるものをどれほどにも追求し、どれほどにも勤しむべきか』(p.42)とした"哲学知を求める者への課題"を提示していて面白い。2019/01/14

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