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ドキュメント 死刑に直面する人たち―肉声から見た実態

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  • サイズ B6判/ページ数 228,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000611015
  • NDC分類 326.41
  • Cコード C0036

内容説明

極めて情報の制限されたなかで絞首刑が執行される、日本の死刑制度。密行主義とよばれるその制度は、たびたび批判されながらも、実態の見えぬまま依然として強く支持されている。だが実際に「死刑」という現実に向き合わざるを得ない人たちのあいだで日々営まれていることとは何なのか。死刑囚にアンケート調査を行い、加害者と被害者の家族、刑務官、弁護人、法務官僚など、死刑に関わる人たちの声に耳を傾けることにより、死刑がはらむ問題の核心と周辺をなまなましく可視化する。

目次

1 「死刑」という現実(死刑囚たちの日常;死刑囚たちの胸中;執行までの日々;執行の日)
2 「死刑」と償い(ある「元死刑囚」の記録;死刑と更生;被害者遺族と死刑)
3 「死刑」の行方(絞首刑は残虐か;死刑と世論;「死刑廃止」は可能か)

著者等紹介

佐藤大介[サトウダイスケ]
1972年、北海道生まれ。明治学院大学法学部卒業後、毎日新聞社に入社。長野支局、社会部を経て2001年に退社。02年に共同通信社に入社。06年、外信部配属。07年6月から1年間、延世大学(韓国)に社命留学。09年3月から11年末までソウル特派員。帰国後は、特別報道室で調査報道にあたった後、経済部、原子力報道室で原発などのエネルギー問題を取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

36
ブルーゾーンは長期収容されている人の居場所(13頁)。確定死刑囚たちは、逃走や自殺を防ぐために半年に1回ほどのペースで房が変更される(14頁)。死刑制度でサカキバラみたいなのが執行されないのなら、制度変更すべきだ。死刑があっても執行対象ではないのがおかしい。無期懲役でよかったんではないか。本を出しても更生を感じられない。社会に出てきてまた蛮行にはならないか。死刑囚とは、わがまま。他人の命を奪う自己中心的なところがある(66頁)。2016/04/13

Ayumi Katayama

13
死刑囚がおかれている状態、死刑囚の思い、その家族、被害者遺族、執行の状況……。死刑に関することが俯瞰できる。ずいぶん前に読んだのだけど、印象に残っている文章が二つある。2018/04/22

チェアー

9
筆者のスタンスは死刑廃止。だが、その色は過剰ではなく、死刑制度を考える材料にしてもらおうとの考えがうかがえる。死刑執行までの流れを具体的に見ると、残酷な刑罰だと感じる。ただ一方でより残虐な方法で殺された被害者のことを考えると、刑罰の残虐さを声高に叫べるのかとも思う。被害者の遺族の心情もさまざまだ。復讐を求める声もあれば、対話し続けたいと望む人もいる。個に制度はどれだけ寄り添えるのか。刑罰を他人事ではなく自分事として考えることが大切だ。2016/05/19

Ted

8
'16年1月刊。△為政者側の意図としては、見せしめ効果を狙った治安維持目的のほか、被支配層の反抗心を逸らすための「娯楽」としての意味合いがあったことも見落としてはならない。 そもそも死刑は犯罪抑止のためにあるのではない。「敵討ちや私刑を禁じる代りに国家が処断する」という法(契約)が実効力をもっていること、これが近代国家の条件だったはずだ。それが円滑に進まず、タブーにでも触れるようにコソコソとやっていてよいのか。人を余計に殺めるにしても「どうせ死刑になるから」と思う奴もいれば「どうせ死刑にはならないから」と2016/09/27

あられ

8
こういう本の感想は書きにくい。が、書いて、ひとりでも多くのひとに読んでもらいたい、そして考えてほしい。死刑とは、どんな刑罰であるか、まずは知ってほしい。この国に死刑があることはご存知だろう、執行されたこともニュースでご存知だろう。だが、判決後、どのように過ごし、どのように殺されるのかまで、ご存知でしょうか? 冤罪の可能性も否定できない、人道上の問題もある、なにより国家=国民が人殺しになってよいのか、それでは犯罪者と同じではないか、と思うのである。即時廃止は難しいとしても、廃止に向けて進むべきだと改めて思う2016/03/31

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