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戦場の性―独ソ戦下のドイツ兵と女性たち

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  • サイズ A5判/ページ数 242,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000610841
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0022

内容説明

兵士と、彼らが戦場や占領地で出会う女性たちとの関係は、どのようなものなのか―。本書は第二次世界大戦中の独ソ戦(一九四一‐四四年)を題材に、ドイツ兵と旧ソ連地域の女性たちとの性的接触の実相を描き出す。それは、残虐なレイプをはじめとする性暴力から、売買春・「合意の関係」・恋愛・婚姻にいたるまで、多面的なものだった。膨大な史料を駆使して戦時下の性と権力を立体的に示した労作。ドイツ軍の性暴力と日本軍「慰安婦」制度とを詳細に比較した「日本語版への序文」を収録する。

目次

第1章 本書の視角
第2章 性暴力
第3章 取引としての性
第4章 合意の上での関係
第5章 占領下ドイツ兵の子どもたち
結論 戦時および戦後におけるセクシュアリティとジェンダー秩序

著者等紹介

ミュールホイザー,レギーナ[ミュールホイザー,レギーナ] [M¨uhlh¨auser,Regina]
1971年生まれ。ハンブルク大学で歴史学・近代ドイツ文学・韓国学を学び、ケルン大学より博士号取得(歴史学)。専門は歴史学・ジェンダー史。現在、ハンブルク社会研究所プロジェクト研究員。最初の著書となる『戦場の性―独ソ戦下のドイツ兵と女性たち』で、オファーマン=ヘルガルテン賞ほか、ドイツ国内のさまざまな賞を受賞した

姫岡とし子[ヒメオカトシコ]
1950年生まれ。奈良女子大学人間文化研究科博士課程比較文化学修了。文学博士。現在、東京大学人文社会系研究科教授。専門はドイツ近現代史・ジェンダー史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ベル

5
【ナチス⑰】本書は、著者が提出した独ソ戦下の戦場の性に関する論文の書籍化。日本の従軍慰安婦問題とナチスの性暴力を詳細に比較した〝日本語版への序文〟を配したり、国防軍兵士の撮影したスナップ写真を多数掲載したりと汎用性を高める努力は見られます。が、何分専門性が高く、よほどこのテーマに関心がある方以外にはオススメできません。◆戦争につきものの戦場での性暴力。私の関心は、人種政策を掲げる第三帝国の兵士も多民族の女性に暴行を働くものなのか、という点にありました。本書はその問いに完璧に答えてくれました。骨太な一冊です2016/02/08

Arte

3
主に第二次大戦のドイツ兵が、占領地の住民を強姦したし、食料と引き換えに買春もしたし、仲良くなることもあったし、ユダヤ人を殺す前に強姦したし、上層部もそれを仕方ないと思っていたよ、というみんな分かっていた話を、裏を取ってきっちりまとめた画期的な書物。兵士の撮った写真から当時の情勢を見て取るのが興味深かった。兵士の手紙は個人番号で届くようになってたのね。あと、淋病梅毒の治療法と消毒というのがなかなか衝撃だった。2018/07/17

Fumitaka

1
普通にドイツ軍もソ連の占領地域で略奪や強姦に手を染め、「度胸試し」や「慰安所」のような施設の設置に手を染めていたことを抑制的な口調で記述。パルチザンの女兵士は捕まえたら即刻処刑とか、銃殺する前に勿体ないからレイプしたとか、第二次世界大戦においてはドイツ兵よりロシア兵の方が文明的だったことが論証される。「ユダヤ人や劣等人種の女は慰安所に含めるな」と一応注意書きはされてたらしいがどうも厳守されてはいなかったらしいとか、まあ姫岡とし子先生が訳者あとがきで書かれてますがナチ体制の支離滅裂さの一側面を表している。2021/07/18

かんな

1
厚さも内容も重いです。2020/02/18

BsBs

0
売春婦の話やレイプの話目当てで読んだが、その後のロマンスの話や非摘出子の話があまりに興味深いものてあったためにそれまでの印象が全部吹き飛んでしまった。 概観すると、ドイツのナチ政策や優生思想は失敗すべくして失敗したという感想に落ち着く。コイツら馬鹿じゃねえのみたいな勘違いが多い。 アレクシエーヴィチも読んだのでソ連側ドイツ側双方の女性の扱いについて知っていることになるが、こちらはその背景や政策について語られている側面もあるので内容はこちらのほうが深い(読んでいておもしろいのは向こうだが)2018/05/05

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