内容説明
兵士と、彼らが戦場や占領地で出会う女性たちとの関係は、どのようなものなのか―。本書は第二次世界大戦中の独ソ戦(一九四一‐四四年)を題材に、ドイツ兵と旧ソ連地域の女性たちとの性的接触の実相を描き出す。それは、残虐なレイプをはじめとする性暴力から、売買春・「合意の関係」・恋愛・婚姻にいたるまで、多面的なものだった。膨大な史料を駆使して戦時下の性と権力を立体的に示した労作。ドイツ軍の性暴力と日本軍「慰安婦」制度とを詳細に比較した「日本語版への序文」を収録する。
目次
第1章 本書の視角
第2章 性暴力
第3章 取引としての性
第4章 合意の上での関係
第5章 占領下ドイツ兵の子どもたち
結論 戦時および戦後におけるセクシュアリティとジェンダー秩序
著者等紹介
ミュールホイザー,レギーナ[ミュールホイザー,レギーナ] [M¨uhlh¨auser,Regina]
1971年生まれ。ハンブルク大学で歴史学・近代ドイツ文学・韓国学を学び、ケルン大学より博士号取得(歴史学)。専門は歴史学・ジェンダー史。現在、ハンブルク社会研究所プロジェクト研究員。最初の著書となる『戦場の性―独ソ戦下のドイツ兵と女性たち』で、オファーマン=ヘルガルテン賞ほか、ドイツ国内のさまざまな賞を受賞した
姫岡とし子[ヒメオカトシコ]
1950年生まれ。奈良女子大学人間文化研究科博士課程比較文化学修了。文学博士。現在、東京大学人文社会系研究科教授。専門はドイツ近現代史・ジェンダー史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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