出版社内容情報
この10月で再刊後800号を数える「図書」。PR誌の軌跡から「岩波文化」の現在を問うメディア史。
内容説明
戦中戦後に一時の中断をはさむとはいえ、一九三六年の『岩波書店新刊』発刊から七九年、一九四九年の再刊後、八〇〇号を数える岩波書店の雑誌『図書』。その「旗艦的」機関誌であると同時に「読書家の雑誌」を称するPR誌には、激動の時代を生きた著者や数多くの読者の、書物と向き合った悦びと苦悩が刻まれている。「岩波文化」の変容をとおして、読書空間の現代を照らし出すメディア史の快作。
目次
序章 「種蒔く人」の教養メディア
第1章 「岩波文化」ブランドの成立
第2章 戦時期『図書』の公共性
第3章 「戦後啓蒙」の教養主義
第4章 文化講演会の時代
第5章 一億総中流社会の教養
第6章 情報消費社会の書物
終章 デジタル時代の読書家へ
著者等紹介
佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年広島市生まれ。1984年京都大学文学部史学科卒業。1987‐89年ミュンヘン大学近代史研究所留学。1989年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。京都大学博士(文学)。東京大学新聞研究所・社会情報研究所、国際日本文化研究センターを経て、京都大学大学院教育学研究科教授。専攻はメディア史・大衆文化論。「『キング』の時代―国民大衆雑誌の公共性」(岩波書店、2002年、サントリー学芸賞受賞)。「言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家」(中公新書、2004年、吉田茂賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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