出版社内容情報
冷戦崩壊以降の激動期に平和外交を貫いたリベラリストによる戦後政治への証言。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
31
宇都宮徳馬氏「世の中が軍拡に流されている時こそ、本気で、大声で、軍縮を叫ばなければいけない」とよくおっしゃっていた(41頁)。河野談話で日本政府は一歩も後退出来ない(140頁)。日本はすべきことより、すべきでないかを考えるべき(171頁)。日本は外交こそが最大の安保(186頁)。外交の目的は、戦争を起こさないことに尽きるであろう(215頁)。2016/02/25
まゆ
5
平和主義を守ることは対外的に弱い立場になるのではなく、むしろ日本のブランド化につなげられる。何よりもまず近隣諸国との関係を重視すべきであり、そのためには戦後歴史教育等を変えていく必要がある。きっと違う政治家から見れば違う世界が見えているのだろう。日本に非があったことを認めると国内から売国奴だと非難されるのはおかしいと感じる。2016/05/01
エドバーグ
3
常任理事国に是非なりたいと外務省の一部は真剣に思っているととのこと。常任理事国になるには、集団的自衛権の行使は最低必要らしい。危うい危うい!!2020/01/21
DBstars
0
河野洋平氏の幼少期から政治家引退までを、特に自身の外交経験に主眼を置いて述べた一冊。まず父である河野一郎の直感力の凄さを感じさせ、また彼の着眼点になるほどと思わされるとともに、ロシアの現状はどうだろうかと考え込んでしまう。洋平氏がいかにして「ハト派」を志したのか。リベラルな保守政治家として55年体制の中をどのように歩んだのか。研究文献が少ない中で、大いに参考になる自著であろう。彼の経験や発言は貴重だ。自民党の政治家としては特殊な経歴をもっているところが大変興味深く、個人的にとても関心のある人物である。2023/01/08