出版社内容情報
ナヴィエ-ストークス方程式を数学的に厳密に解くことを主眼とし、基礎から丁寧に解説する。上巻では、ストークス作用素の理論的扱い方までを、著者独自の方法を盛り込みつつ解説する。本書で用いる方法は、数理物理に現れる未解決な放物型方程式系、双曲型-放物型方程式系の初期値・境界値問題に応用できる。
内容説明
非圧縮性粘性流体の運動は、非線形方程式であるナヴィエ‐ストークス方程式によって記述される。本書は同方程式を数学的に厳密に解くことを主眼とし、そのための基礎理論から丁寧に解説する。上巻では、線形化問題であるストークス方程式について、その初期値・境界値問題に対するLp‐Lq最大正則性原理と連続解析半群の存在を示す。そのために、ストークス作用素に関して著者が切り拓いたR有界性理論を丁寧に解説する。これらを導く方法は、R有界作用素を基盤とするスペクトル解析であり、数理物理に多く現れる未解決な放物型方程式系、双曲型‐放物型方程式系の初期値・境界値問題に応用できる。
目次
1 関数空間
2 Fourier変換
3 作用素値Fourier掛け算作用素の有界性
4 Besov空間、Bessel Potential空間
5 R有界作用素と放物型発展方程式
6 Stokes方程式に対するR有界解作用素
付録A
著者等紹介
柴田良弘[シバタヨシヒロ]
1952年生まれ。1978年筑波大学大学院数学研究科博士課程中退、1981年理学博士(筑波大学)。現在、早稲田大学理工学術院基幹理工学部教授。専門、解析学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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