岩波科学ライブラリー 脳がゾクゾクする不思議―ＡＳＭＲを科学する

仲谷 正史/山田 真司/近藤 洋史【著】

岩波書店（2023/05発売）

• サイズ B6判／ページ数 124p／高さ 19cm
• 商品コード 9784000297189
• NDC分類 141.2
• Cコード C0340

出版社内容情報

耳元である音がするとゾクゾク、ゾワゾワ、ウズウズしてしまう……。ASMRとよばれるこの感覚・反応は、ハマる人が続出して人気を博す一方、そのメカニズムや効果は科学的に不明で、実在を疑う声すらある。そんなASMRを真面目に科学しようと、3人の研究者がそれぞれの専門領域からこの不可思議な生理現象を掘り下げる。

内容説明

耳元である音がするとゾクゾク、ゾワゾワ、ウズウズしてしまう…。ＡＳＭＲと呼ばれるこの感覚・反応は、ハマる人が続出して人気を博す一方、その生起メカニズムや人間にもたらす効果は科学的な検証がおこなわれている最中であり、実在を疑う声すらある。そんなＡＳＭＲを真面目に科学しようと、３人の研究者がそれぞれの専門領域からこの不可思議な生理現象を掘り下げる。

目次

第１章　ＡＳＭＲの歴史
第２章　ＡＳＭＲを科学する
第３章　ＡＳＭＲと感情
第４章　ＡＳＭＲの神経機構
第５章　ＡＳＭＲと触覚科学
第６章　ＡＳＭＲ研究の未来
付録　ＡＳＭＲコンテンツを制作する

著者等紹介

仲谷正史［ナカタニマサシ］
慶應義塾大学環境情報学部准教授。２００８年、東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。博士（情報理工学）

山田真司［ヤマダマサシ］
金沢工業大学情報フロンティア学部教授。１９９８年、九州芸術工科大学大学院芸術工学研究科博士後期課程修了。博士（芸術工学）

近藤洋史［コンドウヒロヒト］
中京大学心理学部長・教授。２００２年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程学修退学。博士（文学）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[旅するランナー]

自律感覚絶頂反応(ASMR:Autonomous Sensory Meridian Response)。人間が感知する、ある生理的な感覚反応。例えば、ASMRコンテンツによって聴覚情報が入力されると、経験からくる記憶と結びついて大きな感情を呼び起こし、聴覚と近い感覚器官である触覚に、あたかも本当の刺激があったかのような感覚を喚起すると考えられるのです。ゾクゾク、ゾワゾワ、ウズウズ感じちゃいます。また、特定の匂いを嗅いだときに、過去の出来事やそのときの感情を思い出す現象をプルースト効果と呼びます。

2023/11/18

[けんとまん１００７]

研究がまだ緒に就いた研究分野。確かに、ゾクゾクする・・という感覚は、不思議なものだと思う。自分自身の経験からも、いろいろな現れ方がする。身体的な部分の偏りなども含め、１００人１００様であることが、いかにも生物としての人間を感じる。

2024/04/05

[禿童子]

ある種の音を聞くとゾワッと感じることをASMER（エイズマー）と名付けて、若い人を中心にSNSでバズっているという話。さて科学的に見てどんな現象なのかを探る本。音楽に親しんでいる人には特に珍しいこともない現象かと。恋人の声を聞いて心地良く感じるのも同類か。高齢者にはあまり響かない内容でした。

2024/06/25

[ショア]

最近流行りのASMRを科学する。個人的には不快なイメージだったが調査によると大半が安眠やストレス解消になっていると。ASMRのトリガーが多い人ほどフロー状態を経験しやすいと。面白い。ASMRは抑鬱状態が一時的に改善される可能性。 流行りはコロナ禍の影響もあったが、人類はまたひとつ仮想体験による神経系刺激の門を開いた。

2023/06/24

[たまご]

ASMRをこの本で知る。癒し系の動画がみな該当しそうで、定義が未消化でした。刺激対象は、記憶(想起)でもいけそう。人の気配を感じちゃう、ってこれかも？と思いながら読了。

2023/07/13