出版社内容情報
「何を考えているんだろう? この子…」ネコの心の研究を思い立った著者は、ネコが思い出をもつことや、簡単な現象について結果の予測をすることを初めて実験で明らかにする。研究のきっかけや実験方法の工夫、被験者(?)募集にまつわる苦労話など、エピソードを交えて語る。ネコ好き長年の謎に挑んだ「ニャン学ことはじめ」。
内容説明
「何を考えてるんだろう?この子…」誰もが気になるネコごころ。知りたい一心で研究に飛び込んだ著者は、扱いの難しい相手に悪戦苦闘しながら、ネコが思い出をもつことや簡単な現象の予測をすることを初めて科学的に明らかにした。研究のきっかけや仲間との協力、実験方法の工夫や被験者(?)募集にまつわる苦労話など、エピソードを交えて楽しく語る「ニャン学ことはじめ」。
目次
第1章 ネコ研究ことはじめ
第2章 ネコだって、思い出にふける
第3章 ネコだって、推理できる
第4章 ネコだって、人を思う
第5章 ネコだって、進化する
著者等紹介
〓木佐保[タカギサホ]
1991年生。2013年同志社大学心理学部卒業、2018年京都大学大学院文学研究科行動文化学専攻心理学専修博士課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(SPD)、専修大学非常勤講師。2017(平成29)年度京都大学総長賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ショコラテ
20
猫の心の研究。とにかく地道に実験を繰り返すしかないのだが、相手が猫だけにものすごく大変そう。家庭猫は家族以外に人馴れしていない子が大半なので、実験自体が成立しないことも…。知らない人を見慣れている猫カフェの猫たちに協力してもらえて本当に良かった。犬ほど表情が豊かでない猫の心の裡が、猫好きの研究者の地道な努力によって明らかになる日が楽しみでならない。猫とは関係ないけれど、プログラミングエラーで行き詰っていた時に助けてくれた同期と、その後結婚したエピソードが微笑ましかった。そしてイラストの猫がものすごく可愛い2020/07/25
クリームソーダ
17
今まで、ネコを実家で4匹、ただいま1匹と一緒に暮らしているものからすれば猫の研究はなかなか一筋縄では行かないだろうな…と思います。ネコごころ…知りたーいと表題に惹かれて借りた一冊。ネコだって思い出にふける。ネコだって推理できる。ネコだって人を思う。は納得の実験結果。ネコだって進化する。はなるほど〜。で、結局ネコごころってなかなかわからないですよね。百猫百様ですから!2020/06/29
道楽モン
16
動物達はヒトの言葉が話せないから、その内面を探るために、研究者達は実験方法に様々な工夫を施している。その工夫自体が発明に等しいのだろう。ヒトにとって身近な動物の代表が犬と猫であり、膨大な時間を共に生きているにもかかわらず、彼らの内面や行動原理を科学的に証明することは困難であり続けた。しかし本書を読むと、世界中の研究者が果敢に挑んでおり、その成果が少しずつ明らかになっていることが判る。とはいえペット(家族同然)として生活をする飼い主にしてみれば経験的に当然な行動様式さえ科学的証明がなされていない事に驚く。2023/07/30
三色かじ香
4
ネコの心理学研究の結果だけでなく、この実験で気をつけるべきこと気をつけたことも詳しく説明されてたので興味深かったです。期待違反法は万能。2021/05/10
えり
4
ネコの研究って大変そうだけど、楽しそう!やっぱり猫ってツンデレなのね。2020/07/10