出版社内容情報
全世界の0.9%しかない日本の海に14%もの海洋生物が住むのはなぜか? それはどのような生き物か? 深海や超深海に住む生き物、海底から湧くメタンや硫化水素を利用する生き物など、最新の研究で見えてきた多様な生態を貴重なカラー写真を交えて紹介。日本列島の成り立ちがいかにして生物多様性を育んだかを解説。将来を考える。
内容説明
全世界の0.9%しかない日本の海に、14%もの海洋生物が住むのはなぜか?それはどんな生き物か?深海や超深海には、海底から湧くメタンや硫化水素を利用するなど「常識破り」な生き物が多く住む。最新の研究で、その多様な生態が見えてきた!日本列島の成り立ちが、日本の海の生物多様性に大きく影響したことを知り、日本の海の未来を考えよう。
目次
序章 日本は海洋生物多様性のホットスポット
第1章 場の多様性が生物多様性を生む―日本列島の現在
第2章 日本列島数千万年の歴史を背負った進化―地形地質と海洋環境の変遷
第3章 いろいろな生物・いろいろな適応―光合成生態系・化学合成生態系
第4章 多様な生物と人の関わり―利益と擾乱
終章 豊かな海洋生物相を守るために
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
calaf
9
例えば日本列島の形成過程などという、文字(文化)がなかっただけでなく人類のいなかった頃からの歴史というのはは、どうやって分かったのかと疑問に思っていたのですが、生物の分布の歴史変化を調べると分かってくるのか...なるほど。そして日本近海は、世界でも稀なほど生物多様性に富んだ領域なのか...2012/03/09
takao
1
ふむ2019/12/18
めい
1
地質が細かいパッチワークになっているところから考察してあり面白い。地形の変化が海流や温度などの環境の変化を生み、順応や共生などで生き物の住み分けなどあり、豊かな海になっている。また変化の少ないと思われた深海も四季の影響を受けていることも興味深かった。2014/07/07
ビシャカナ
0
日本の海は世界でも稀なほどに地形や地質、海流が複雑であり、そのため生物多様性が豊かであり、全海洋の0.9%でありながら海洋生物の13.5%が生息している。そんな海に住む普段は目にすることのない生物たちや、生物たちの生息する環境について解説。著者のもっと海に目を向けてほしいという切なる願いが伝わってくる。2015/10/25