出版社内容情報
地球は温暖な環境なのに,双子の惑星といわれる金星は灼熱地獄.地上には,地面の回転と同じ方向に60倍もの高速で風が吹く.火星は酷寒・乾燥の地,木星は底なしの大気――この違いはなぜ生じるのだろう? 太陽からの距離だけでは説明しきれない惑星気象の謎の解明に,金星の気象研究35年の著者が挑む.
内容説明
金星は、ほかの太陽系の惑星とは逆向きにゆっくりと自転し、上空にはそれを追い越す60倍もの超高速の風―スーパーローテーション―が吹く。火星も木星も、地球とは異なる独特な気象をもつ。その違いはなぜ生じるのだろう?金星の気象研究35年の研究者が、それぞれを比較しながら基本から解説する。
目次
1 焦熱地獄の世界―金星(Y字形の雲の模様―スーパーローテーションの発見;高速東風のピークは高度七〇キロメートル ほか)
2 中庸を得た温暖な世界―地球(地球の温室効果;地球対流圏の特徴 ほか)
3 酷寒と乾燥の世界―火星(地表面温度はセ氏マイナス一〇〇度から零度;熱しやすく冷めやすい大気 ほか)
4 底なしの大気―木星(地球型惑星と木星型惑星;層をなすアンモニアの雲・硫化水素アンモニウムの雲 ほか)
5 超高速回転する大気―金星の謎を解く「あかつき」(夜昼間の温度差;夜昼間の大気の流れ ほか)
著者等紹介
松田佳久[マツダヨシヒサ]
1951年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。東京大学理学系研究科助教授などを経て、東京学芸大学教育学部自然科学系宇宙地球科学分野教授。1982年度山本賞、2003年度堀内賞を日本気象学会から受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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