出版社内容情報
子どもたちの悲惨な戦争体験として語られてきた学童集団疎開。しかし、受入れ地域からはまた別の側面が見える。埼玉県高校郷土部の調査を契機に、地域全体が戦時体制に巻き込まれる状況を明らかにした、新たな観点からの学童疎開史。
内容説明
子どもたちの悲惨な戦争体験として語られてきた学童集団疎開。しかし、受入れ地域からはまた別の側面が見える。県別に割り当てられた四〇万人もの学童、決定から最初の受入れまでわずか一カ月余、宿舎や食糧の工面、激化する戦争と軍事施設までもの疎開…。埼玉県公立高校の郷土部の調査を契機に、地域全体が戦時体制に巻き込まれる状況を明らかにした、新たな観点からの学童疎開史。
目次
序章 なぜ疎開受入れ地域に注目するか
第1章 学童疎開に到る道(疎開政策と東京都;割り当てられた側の事情 ほか)
第2章 決定から二カ月半での大移動―一九四四年六月末~九月(縁故か集団か、ただちに決断せよ;翻弄される受入れ県 ほか)
第3章 遠足気分の出発、激化しゆく空襲―一九四四年九月~一九四五年三月(「適切ナラザル」宿舎;疎開地における教育 ほか)
第4章 飢えの苦しみと敗戦、そして―一九四五年四月~戦後(疎開強化と学寮の再編成;重要機能を失った「重要都市」 ほか)
終章 戦争と地域社会
著者等紹介
一條三子[イチジョウミツコ]
1955年生まれ。千葉大学人文学部人文学科史学専攻卒。1984年から2016年までの32年間、埼玉県公立高校で教鞭をとる。小川町など埼玉県比企地域の自治体史編纂事業に加わり、おもに戦時期を担当。在職中の2009年に明治大学文学部で、論文「アジア太平洋戦争における地域社会戦時体制の展開」により博士(史学)学位取得。現在、放送大学埼玉学習センター非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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