出版社内容情報
沖縄からの問いかけに私たちはいかに応答しうるのか。いのちの思想の息づく場としての「沖縄」が再発見されていくスリリングな対話。
内容説明
辺野古や高江で起こっていることをふまえ、私たちはどう考え、どう行動していけるのだろうか?容易に解決できない虎しい現実と対峙する中で育まれつつある思想があり、その根底には「沖縄戦」の経験が受け継がれている。沖縄からの問いかけにいかに応答しうるかをめぐって、世代も専門分野も生きる場所も異なる二人が率直に語り合うなかで、いのちの思想の息づく場としての「沖縄」が再発見されてゆく、スリリングな対話の記録。
目次
対談1 いくさ世といのち―二〇一五年五月八日(闘いの中に息づく「沖縄の思想」;沖縄戦は今も続いている;沖縄からの呼びかけ)
対談2 当事者性―二〇一五年七月一五日(復帰(返還)を問いなおす
当事者性をめぐって
沖縄を生きる思想)
対談3 未来へ―二〇一六年一二月五日(「現場」をつくりだす人びと;語り始められた未来)
著者等紹介
新城郁夫[シンジョウイクオ]
1967年、沖縄宮古島生まれ。琉球大学法文学部教授。専攻は近現代沖縄文学・日本文学、ポストコロニアル研究、ジェンダー研究
鹿野政直[カノマサナオ]
1931年、大阪府生まれ。早稲田大学名誉教授。専攻は日本近現代史、思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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塩分
2
何度も目にする中傷・暴力・差別や悪化していく現状を日々実感する度に排他的かつ暴力的な気持ちや思想になる自身を、丁寧に瓦解させ揺り戻させるようなやさしい説得力があった。当事者性への驕り、身体的な言葉など、批判的視点を自分に向けるきっかけにもなった。2024/02/03
林克也
2
まだ「沖縄」には行ったことがない。 50年前、中学生の時に、“沖縄返還”をニュースや新聞で知ってから、折に触れて「沖縄」に興味・関心を抱いてきた。しかし、何がどのように、ということを言葉では言い表せないでいる。 とにかく、まだ「沖縄」には行ったことがない。そして、沖縄だけでなく宮古島や石垣島にも行ってみたい・・・・・・・・。 2022/06/08
ほしそらねこちゃ
1
自分が「沖縄と日本」に対してもんやりと感じている事が、対談という形で判りやすく真摯に綴られている。日本の現状に目を向けると非常に悲観的にならざるを得ないけれど、対談者のお二人の穏やかな語り口に救われる感じがした。2019/11/10
Y_Kuroyanagi
0
20171201ー201712112017/12/11