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岩波現代全書
クロニクル日本の原子力時代 一九四五~二〇一五年

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  • サイズ B6判/ページ数 192,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000291705
  • NDC分類 539.091
  • Cコード C0336

出版社内容情報

政策や学界の動きや国内外の事件・事故などに焦点を合わせ一年ごとのトピックで綴った戦後日本原子力史。

内容説明

原子爆弾による被ばくから七〇年を経過した今日、私たちは広島・長崎やビキニでの被ばくと福島の原発事故とをつないで考え、改めて「脱原子力」に向けて歩み出さねばならない。そのためには、これまで日本がとってきた原子力政策が問い直される必要がある。本書は、戦後日本の原子力政策を見直し、それが依拠してきた「安心・安全」と「平和利用」という二つの虚構がどのようにして維持されてきたのかを、政治や学界の動き、国内外の事件・事故などに焦点を合わせ一年ごとのトピックで綴る。

目次

序 ヒロシマ・ナガサキ以前―一九四二年新世界誕生
1 原爆から水爆へ―核秘密の拡散四五‐五二
2 「平和のための原子力」―核マジックのはじまり五三‐七二
3 原発推進の一五年間―ひずみの蓄積七三‐八六
4 日本の核利用推進と欧州のみどりの風八七‐〇〇
5 事故続発と原発ルネッサンス〇一‐一〇
6 東京電力福島第一原発事故の衝撃―日本の覚醒一一‐一五

著者等紹介

常石敬一[ツネイシケイイチ]
1943年生。1966年東京都立大学理学部物理学科卒業。長崎大学教養部講師・助教授・教授を経て、神奈川大学経営学部教授。現在は同大名誉教授。科学史・科学思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

26
著者はサリン事件のときにメディアで拝見したことのある先生。1959年(オリバー・フランクスが南北問題を提示した年)中曽根康弘原子力委員長が設置認可を出すコールダーホール改良型原子炉(東海1号炉)の輸入強行したのは、56年1月に初代原子力委員長に就任した読売新聞正力松太郎(33頁)。中曽根氏は98歳で生きているが、誰も放射能のせいでそんな年齢まで生き延びれないのではないか? 国民、殊に、被災者に謝罪してからあの世に逝くことを希望する。 2015/10/29

ダンボー1号

10
「知らないことだらけだった」日本の原子力の歴史。いや知らなかったのではなく、知ろうとしなかった。日本人の多くが目をそむけ観ようとしなかった歴史でした。過去、自民党筆頭に民主も社会党も容認していた。しかし小泉含め権力から離れると皆脱原発を今更訴える。諸費用含めもうコスパ合わないはず。誰もがこのままではいけない間違えていると分かっているのに変える決断が出来ない理不尽極まる原子力の歴史です。2016/01/14

かんがく

9
日本の原子力についての記録。一年ごとに見開き一ページの構成でみやすいが、その分内容は頭に入りづらい。原子力についても、アメリカとの関係性が極めて大きく影響していることがよくわかった。3.11になるまでにいくらでもチャンスはあったのではないかと思ってしまう。2019/12/01

takao

1
ふむ2019/12/13

Mealla0v0

1
原子力に関する出来事をいくつかのチャプターに分けながら、一年ごとにどのような出来事があったのかを記述している。筆者が意識しているかわからないが、評価すべきは系譜学的に読む込むことができる点だろう。原子力基本法と55年体制を相関させている点も興味深い。本書の射程は3.11後にまで向けられているが、特に冷戦以後の原子力政治の動きが丁寧に追っている。隠蔽されてきた原発事故を指摘しつつ、それに反して原発ルネサンスが画されていたことを批判。意外な系譜学的起源を発見することができるのが、本書を読むうえでの意義だろう。2017/06/20

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