内容説明
日本人が古来こよなく愛してきた白居易(白楽天)と柳宗元。「長恨歌」や「江雪」は教科書にも取り上げられている。とはいえ、この二人はただ詩人であったわけではない。二人はともに、当時その制度が整えられた科挙によって登用された新進官僚であり、志をもって政治に携わり、同じように時代と政争の荒波に翻弄された。激動の中唐にあって、一方は高位と長寿に恵まれ他方は志半ばで流謫のうちに没した。ほぼ同齢の詩人の生涯と心の軌跡を、詩文の平易な現代語訳でたどりながら、彼らを支えたものについて考える。
目次
第1部 白居易の人生と詩(白居易の人生観―「兼済」と「独善」;少年時代―青雲の志、そして恋;青年官僚として―兼済の日々;〓〓(ちゅうちつ)県尉―「長恨歌」がこの時に
諌官時代―翰林学士・左拾遺 ほか)
第2部 柳宗元の人生と詩(元和に生きた柳宗元;少年時代―進士に及第するまで;青年官僚―輝ける六年;永州時代前期;永州時代後期 ほか)
著者等紹介
下定雅弘[シモサダマサヒロ]
1947年生。1979年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。文学博士(京都大)。鹿児島大学、帝塚山学院大学を経て岡山大学大学院社会文化科学研究科教授、同グローバル・パートナーズ特任教授。現在同名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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