岩波現代全書
近代日本の「南進」と沖縄

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000291552
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0321

内容説明

十九世紀以来の日本の近現代の中で沖縄はどのように認識され政策の対象となってきたのだろうか。沖縄を焦点に据えて、言説としての「南進論」、南方への移民、南洋漁業の産業化、軍事・産業人脈の広がりなど、「南進」の過程を見直し、日本の帝国化・植民地化の歴史をたどり、その特質に迫る。同時代史料を通して日本と沖縄の関係をたどると、近代日本のアジア観の祖型が浮かび上がってくる。

目次

第1章 「国民国家」日本の中の琉球・沖縄(第一期・一八七〇年代‐一八九五年)(明治政府と「南門」沖縄;「琉球処分」前後期の日本人と沖縄―松田道之と笹森儀助 ほか)
第2章 同化と異化のはざま(第2期・一八九五‐一九二二年)(日清戦争終結と沖縄;日本化と差別化・徴兵問題 ほか)
第3章 近代化をめぐる葛藤(第3期・一九二二‐一九三七年)(軍部文書にみる沖縄;沖縄知識人の対応 ほか)
第4章 南進論の高揚と沖縄(第4期・一九三七‐一九四二年)(総動員体制下の沖縄社会;南進論と沖縄 ほか)
第5章 「大東亜共栄圏」下の沖縄と漁業南進(第5期・一九四二‐一九四五年)(開戦と沖縄社会の反応;首相東条英機の沖縄訪問 ほか)

著者等紹介

後藤乾一[ゴトウケンイチ]
1943年東京生まれ、1965年早稲田大学政治経済学部卒業、現在早稲田大学名誉教授・国際文化会館理事、この間、同大学社会科学研究所長、大学院アジア太平洋研究科委員長(初代)、東南アジア史学会長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

2
ふむ2023/07/09

Naoya Sugitani

0
沖縄が南進の最前線となっていく過程を描いた一冊。が、漁業問題にかなりの紙幅が割かれており、期待していた軍事面での沖縄が強いられた役割や、南進が沖縄に与えた影響なども、書かれてはいるがそれほど多くはない。恐らく著者の関心課題がそこにあったと思われるが、勝手な期待をしていただけに、少し肩透かし感がある。2017/08/09

Y_Kuroyanagi

0
20170426ー201705102017/05/10

Ahmad Todoroki

0
途中までしか読了していないので、後日再読します。2024/02/10

ふら〜

0
明治期から2次大戦までの沖縄にフォーカスして描いている。日本の南洋進出政策とそこでの沖縄漁民(特に糸満)の存在感、差別をされないよう(他府県並みの扱いを受けられるよう)積極的に日本に同化しようとする沖縄県民の悲哀を目の当たりにすることができる。2021/07/31

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