内容説明
十九世紀以来の日本の近現代の中で沖縄はどのように認識され政策の対象となってきたのだろうか。沖縄を焦点に据えて、言説としての「南進論」、南方への移民、南洋漁業の産業化、軍事・産業人脈の広がりなど、「南進」の過程を見直し、日本の帝国化・植民地化の歴史をたどり、その特質に迫る。同時代史料を通して日本と沖縄の関係をたどると、近代日本のアジア観の祖型が浮かび上がってくる。
目次
第1章 「国民国家」日本の中の琉球・沖縄(第一期・一八七〇年代‐一八九五年)(明治政府と「南門」沖縄;「琉球処分」前後期の日本人と沖縄―松田道之と笹森儀助 ほか)
第2章 同化と異化のはざま(第2期・一八九五‐一九二二年)(日清戦争終結と沖縄;日本化と差別化・徴兵問題 ほか)
第3章 近代化をめぐる葛藤(第3期・一九二二‐一九三七年)(軍部文書にみる沖縄;沖縄知識人の対応 ほか)
第4章 南進論の高揚と沖縄(第4期・一九三七‐一九四二年)(総動員体制下の沖縄社会;南進論と沖縄 ほか)
第5章 「大東亜共栄圏」下の沖縄と漁業南進(第5期・一九四二‐一九四五年)(開戦と沖縄社会の反応;首相東条英機の沖縄訪問 ほか)
著者等紹介
後藤乾一[ゴトウケンイチ]
1943年東京生まれ、1965年早稲田大学政治経済学部卒業、現在早稲田大学名誉教授・国際文化会館理事、この間、同大学社会科学研究所長、大学院アジア太平洋研究科委員長(初代)、東南アジア史学会長などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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takao
Naoya Sugitani
Y_Kuroyanagi
Ahmad Todoroki
ふら〜