内容説明
いま「生活の質」に対する関心が高まっている。とりわけアジアでは、少子高齢化とグローバル化が恐ろしいスピードで進んだために、「生活の質」が大きく変容し、誰もが関心をもたざるを得なくなっている。世界に類をみないアジア全域の大規模世論調査に基づいて、独自の視点からアジアの人々の日常生活を分析し、政治学の新たなフロンティアを探る。
目次
第1章 世論調査の方法
第2章 生活の質
第3章 価値観・規範意識
第4章 高齢化による平和
第5章 離脱・発言・忠誠
第6章 アジアの社会類型
第7章 受難の起源
第8章 日常生活満足度
第9章 日本の日常生活満足度
付論 子ども社会化世論調査の言語的側面
著者等紹介
猪口孝[イノグチタカシ]
1944年新潟市生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業、マサチューセッツ工科大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。東京大学東洋文化研究所教授、国連大学上級副学長、中央大学法学部教授等を経て、2009年新潟県立大学学長に就任。専攻は政治学・国際関係論。サントリー学芸賞を受賞した『国際政治経済の構図』(有斐閣、1982年)のほか、日本語・英語を合わせて著書は100冊を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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お抹茶
4
「生活の質」を軸にアジア全域に世論調査をした。親が子供に身に付けさせたい規範意識で,日本では「思いやり」を挙げる人が多く,他の東アジア諸国と異なる。生活の優先的側面で物質主義要因が優位なのが東アジアや中央アジアなど,脱物質主義要因が優位なのはフィリピン,ブルネイ,シンガポールなど。国際比較調査は言語の問題から統計的に比較可能とは言い切れないが,新しい経験的事実が明らかにされることはある。2017/12/08
takao
3
日本では、食事、家族、人間関係の満足度が高い。2022/11/01