岩波現代全書
原典でよむ日本デモクラシー論集

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000291064
  • NDC分類 311.7
  • Cコード C0330

内容説明

『大言海』に曰く、民主主義とは「でもくらしいニ同じ。…所謂下剋上ト云フモノカ」―人びとは民主主義とは何かを問い、その実現を求めて格闘した。福沢諭吉から日本弁護士連合会まで、多様なテーマの原典三三篇をよみときながら、日本社会に刻まれてきた民主主義への志向を俯瞰し、その標高と裾野を示す。

目次

1 抵抗・自由・民権
2 女性解放・差別との闘い
3 軍国主義批判・暴力批判
4 戦争と責任
5 戦後民主主義から五五年体制へ
6 アジア
7 さらなる課題

著者等紹介

堀真清[ホリマキヨ]
1946年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。西南学院大学法学部長、ケンブリッジ大学客員教授、オックスフォード大学交換研究員などを歴任。現在、早稲田大学大学院政治学研究科教授。専攻は日本政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

29
政治とは人びとが少しでも安全に快適に生活するための意思と施策(ⅴ頁)。福沢諭吉「丁丑公論」は愛国者の遺書。西郷隆盛の所為を専制政府への抵抗とし、継承すべきとする(3頁上段)。忍耐勉強して一年を過ぎ二年を経て世上の有様を視察するに、一として部下の不平を慰るに足るものなし(云々8頁下段)。植木枝盛の付録民権田舎歌(1879年初出):自由じゃ自由じゃ人間は自由・・・自由にするのが我が権利 自由の権利は誰も持つ 権利張れよや国の人 2016/04/19

Francis

6
福沢諭吉から福島原発事故についての日弁連の声明まで。日本の民主主義についての論文をまとめたもの。「全国水平社宣言」や植木枝盛、中江兆民など有名なところからアナキストの石川三四郎など無名のものまで手広い。欲を言えば植民地放棄論を主張して戦後日本を予言した、リベラリスト石橋湛山も入れて欲しかったな。2014/05/20

1131you

1
映像の世紀で引用された伊丹万作の戦争責任者の問題を全文で読みたくて検索したら本著が出てきた。興味の度合いで読みにくい文章もあるものの全体的にタイトルでイメージしていたより読みやすかった。 やはり伊丹万作が1番読み応えがあった。 他に意外と読みやすい福沢諭吉、全国水平社宣言、伊藤野枝、渡辺一夫、初めて読んだ真面目な大江健三郎、水上勉や水俣で引用されている石牟礼道子の切羽詰まった叫びが印象深い2025/10/31

なな

1
半分弱は馴染の著者、ほぼ読んだことのないものばかり。うんうんと読む。 10代頭からの謎に応えてくれるもの多。でも、その時読んでも分からなかったろう。とにかく読みでがある。福沢諭吉の西郷論面白い。植木枝盛の軽やかさ。ぶっとんだ二葉亭四迷。田中正造先生には今の国会で演説ぶってほしい。石川三四郎にも。身に染みる伊藤野枝。こんなのがあったのか!と驚く全国水平社宣言。それを外国に誇れる唯一の文化と言われ名言と書く住井すゑの論の奥深さ。伊丹が一部、菊池寛発言とほぼ同様の論を述べるも印象は真逆なのが面白い。 2025/09/07

在我壷中

1
読後感、感想は控え様・・・現状、世情へ戦後にはこうした論客?が存在した!今には・・・此が皆無!と。我が国には、ただただ未熟なる民主主義・・・『B層』社会・・・『一億総白痴』を『近代の超克』叶わず・・・と2013/09/19

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