出版社内容情報
歴史を学ぶ全ての人のための史学概論。社会史の問題意識をふまえつつ、史料論、地域、ネットワーク、身体、ソシアビリテ、記憶など、現代歴史学の考え方を明快に叙述。新たに「宗教」と「ジェンダー」の二章を加えた全面改訂版。
内容説明
歴史を学ぼうとするすべての人のための「史学概論」。社会史がきりひらいた問題意識をふまえつつ、史料論、地域とネットワーク、身体性と心性、家族とソシアビリテ、記憶と表象など、現代歴史学の考え方を明快かつ綜合的に解説。読みつがれてきた旧版に「宗教」と「ジェンダー」に関する2章を加え14章構成とした全面改訂版。
目次
歴史への問い/歴史からの問い
証拠としての史料・資料
歴史の舞台としての環境
時間の認識と時代区分
歴史の重層性と地域からの視線
グローバルな歴史の捉え方
身体と病と「生死観」
宗教と信心のあり方
歴史人口学が拓いた地平
人と人とを結ぶもの
女性史とジェンダーという視点
比較というまなざし
政治と文化の再考
歴史と記憶または歴史と現在
著者等紹介
福井憲彦[フクイノリヒコ]
1946年生まれ。東京大学文学部卒。現在、学習院大学名誉教授。専攻、フランス近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋良
15
歴史学を学ぶ上での視点の持ち方や注意点を、大まかなトピックごとに概説する一冊。元々は放送大学の講義用に準備したものだそうで、平易な文章で高度なことが書いてある。完全な客観視をすることは不可能で、どうしても主観が混じること、主観が混じることを覚えておくこと、というのは歴史学以外にも応用ができそう。2024/06/21
NorthVillageHRE
2
歴史学の包括的な入門書。 主なテーマについてはかなり網羅されており、これから歴史学を勉強していく上で戻ることになる本だと思う。 個人的には「時間の認識と時代区分」と「政治と文化の再考」の章が非常に面白かった。 特に政治文化については関心があるので、リン・ハントの『フランス革命の政治文化』などを読んでみたい。
星乃
1
事例(主にフランス)が豊富でわかりやすい。歴史を客観的に捉えることの難しさ。解釈には、どんなに気をつけても必ず読み手のバイアスがかかる。歴史家は自分自身を徹底的にチェックする必要がある。2024/05/24
みかん上級大尉
0
門外漢ながら良い入門書だと感じた2022/09/02