岩波人文書セレクション
マリー・アントワネットとマリア・テレジア 秘密の往復書簡

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  • サイズ B6判/ページ数 472p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000288194
  • NDC分類 288.493
  • Cコード C0322

出版社内容情報

娘の輿入れから自らの死の間際まで、母は娘を諭し続けた。秘密裡に交わされた往復書簡でたどる激動の11年。

内容説明

一七七〇年、フランス王家に輿入れした娘を案じた母は、自らの死の間際までの一一年間、極秘の書簡で娘を諭し続けた。ウィーン国立公文書館に保管されているマリー・アントワネットのオリジナルの手紙とマリア・テレジアの手紙の控えを完全翻刻。あるときは微笑ましく、あるときは緊張感溢れる母娘の細やかなやりとりの背後に、宮廷の複雑な人間模様と、革命前夜の不穏な社会情勢が生々しく浮かび上がる。

目次

一七七〇年(書簡1‐6)
一七七一年(書簡7‐20)
一七七二年(書簡21‐27)
一七七三年(書簡28‐42)
一七七四年(書簡43‐57)
一七七五年(書簡58‐62、A‐C、63‐69)
一七七六年(書簡70‐87)
一七七七年(書簡88‐93、D、94‐106)
一七七八年(書簡107‐136)
一七七九年(書簡137‐150)
一七八〇年(書簡151‐158、E、159‐167、F)

著者等紹介

藤川芳朗[フジカワヨシロウ]
1944年生まれ。1968年東京都立大学大学院修了。現在、横浜市立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Christena

5
嫁いだ娘への母の助言と、母を時には面倒くさいと思いながら敬って慕う娘。陰謀渦巻くベルサイユで、いかに巻き込まれずに立ち回るか、そんな助言が詰まっていて面白かった。今ひとつ熱心に取り組まない娘に、もどかしさの溢れる手紙を送り続けるマリアテレジアが、ちょっと怖い。今なら1日に何度もメールを送りそうな勢いで、返信を待たずに次の手紙を送ったり。しかし、秘密の書簡が、なぜこんなに残ってるのか不思議だ。2016/02/04

ムツモ

2
最近読んだ本の中で一番面白かった。まさに「良薬は口に苦し」の母の助言に、割とそっけなく自分には非がないと主張する娘。政治に口出しは禁物と娘を諭しながら、自国の難事には明らさまな協力を要請する母。人間味溢れてて、また母娘ならではの優しさや思いやりにも満ちている。最後、マリーから皇帝への書簡は泣けたなぁ。2015/11/26

小人よしりん

1
電話やメールというものがない時代においては手紙というものが重宝され,その内容も必然的に長く重くなるのは頷けます。当時の時代背景に疎い私にとっては,この母親の娘への愛情というものに素直に感動しました。おそらくそれは単なる愛情ではなく,自国をいかに外敵から守るかという政略的なものだということが自明のものだとしてもです。 巻末の解説にもありましたが,娘が悲劇的な死を迎える前に母が亡くなったことは,せめてもの救いだったと思わずにはいられません。2016/06/21

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