内容説明
政治の目標を有権者に示すこと、また、それを実現するための勇気ある決断と行動、それが今の中央政治に欠けている。―知事としての立場から見ると物足りないと著者は言う。自民党政治の形成と変容の過程として戦後日本政治の軌跡を扱った本書は、県知事として政治を実践する立場に転じた、選挙研究の第一人者の二八年に及ぶ投票行動分析、実証研究の軌跡でもある。
目次
1 自民党システムの形成(自民党システムの形成―戦後日本の民主化と「支持参加」モデル)
2 田中支配と中曾根政治の時代(田中派圧勝・自民党大敗の構図―一九八三年総選挙;争点、候補者、政党―一九八三年総選挙の分析;バッファー・プレイヤーの登場;有権者の保革イデオロギーと中曽根政治;マスメディアと政治―もう一つの多元主義)
3 自民党政治の“ゆらぎ”(八九年参院選―自民大敗と社会大勝の構図;自民復調の構図―一九九〇年総選挙;新党の登場と自民党一党優位体制の崩壊;選択の可能性と投票行動―九三年総選挙における二つの選挙;九八年参院選―自民党はなぜ負けたか)
4 連立の時代(連立時代の議員と政党;地方の「王国」と都市の反乱―二〇〇〇年総選挙;党首評価と投票行動―二〇〇〇年総選挙)
5 自民党システムと小泉政治(小泉評価と二〇〇一年参院選;自民党の公明依存と民主党の「躍進」―二〇〇三年総選挙)
著者等紹介
蒲島郁夫[カバシマイクオ]
1947年熊本県生まれ。1971年ネブラスカ大学入学。ネブラスカ大学農学部卒業後、ハーバード大学大学院博士課程(政治経済学専攻)に入学し1979年Ph.D.を取得。1991年筑波大学社会工学系教授。1997年東京大学法学部教授、2008年より現職。熊本県知事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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coolflat
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