出版社内容情報
旅人に身をやつしたカリフ、ハールーン・アッラシードに出会った商人が、目が覚めたら一夜限りのカリフにされてしまう話、貧しい少年アラジンが、偶然手に入れた不思議なランプのおかげでスルタンの姫と莫大な富を手に入れる話、お忍びで夜のバグダードの街を歩くカリフが出会った人びとが語った奇想天外な話などが語られる。
内容説明
貧しい少年アラジンが不思議なランプのおかげでスルタンの姫と富を得る話など奇想天外な物語の数々!
著者等紹介
西尾哲夫[ニシオテツオ]
1958年香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(京都大学)。人間文化研究機構・国立民族学博物館教授。総合研究大学院大学教授。専攻は言語学、アラブ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
黒井ヴィンセント本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
199
コロナ禍の影響もあって、漸く第五巻が読めました。オススメは、『アラジン、もしくは不思議なランプの話』ですが、私が記憶していた「アラジンの魔法のランプ」に比べるとかなりアダルトな内容です。続いて最終第六巻へ。トータルの感想は、全六巻読了後に。 https://www.iwanami.co.jp/galland/ 2020/06/11
ケイ
102
アリババ登場! ここまで読んでくると、ランプの精と言えどもジンは怖くて、こんなこと頼めないかも。その前の「目覚めて眠るものの話」も面白かった。とんでもない騙し合いなのに、喜劇につながるなんて…、びっくりだ。この頃は、アラビアでもお酒は飲んでいたのね。そして、やはりシェヘラザードの語る相手は、インドのスルタンだった。アラビアの話をインドのスルタンにするといことなのか。2020/06/25
syaori
61
アラジンと魔法のランプを収録する巻。徹頭徹尾悪ふざけで展開する『目ざめて眠る者の話』は、バートン版でも印象深い話の一つだったので再会できて嬉しいです。また『アラジン』はガランがシリア人の語り部から聞き取った物語なのだそうで、このアラジンをはじめ『シンドバード』や『アリババ』など、現在ではアラビアンナイトを代表するお話が原典にはないというのは少し皮肉なようにも感じました。ただ、複雑に東と西が入り混じって発展してきた物語集としてはこれで良いのかもしれないなとも思います。大好きなカリフ様の冒険譚を追って次巻へ。2020/10/09
こつ
13
目覚めて眠る者、アラジンと明るい話が続きます。目が覚めたらカリフ様と入れ替わっているとか、魔法のランプのジンが何でも言うこときいてくれるとか、夢があってわくわくします。脳内BGMがずっとディズニーのアラジンなのでした。2022/01/13
てくてく
5
6巻中の5巻まで来ました。今回は全12巻の第9・10巻に該当するらしい。アラビアンナイトの代表作であるアラジンが収録されているが、当然ながらアニメとは違って、なかなか自己中心的なアラジンに戸惑ったりした。「アラビアン」とあるので中近東を連想しがちたが、話し手はインドの王様の妃だったり、あるいはアラジンは中国が舞台だったり、西欧がイメージする「アラビアン」と我々がイメージするものは違うのだななどと思った。2025/01/26