シリーズここで生きる
希望への権利―釜ヶ崎で憲法を生きる

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  • サイズ B6判/ページ数 184p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000287258
  • NDC分類 323.14
  • Cコード C0336

内容説明

著者は三六歳の時、憲法学者としてのキャリアを捨て、釜ヶ崎で新たな人生を始めようとした。そして弁護士として、法律を武器に、権利をもった主体として認められていない人びと―ホームレス、在日コリアン、日雇労働者―の側に立って闘うようになった。釜ヶ崎に辿り着くまでに出会った人びとや「釜」の人びと。絶望状況で、にもかかわらず闘い続ける人びとの苦しみに参与してきた軌跡を描く。

目次

序章 釜ヶ崎で憲法を生きる
第1章 憲法訴訟との出会い―芦部信喜さんのこと
第2章 釜ヶ崎への旅―沖浦和光さんのこと
第3章 釜ヶ崎の祈り―金井愛明さんのこと
第4章 釜ヶ崎の公民権運動―南美穂子さんのこと
第5章 希望への権利―侵略への道と平和への道
終章 未来への希望

著者等紹介

遠藤比呂通[エンドウヒロミチ]
1960年山梨県生まれ。東北大学法学部助教授を経て、弁護士に転身。1998年に大阪市西成区に法律事務所を開設。毎月、釜ヶ崎解放会館で無料法律相談を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

21
大学教員の恵まれた人生を投げうって、弁護士に転身された勇気を思う。行政代執行で野宿者テント撤去(3頁)。憲法の生存権とは何か。国際人権基準に照らして(6頁)どうか。法律家の労働と仕事のうえに活動を築く(40頁)ことの大変さ。大学では狭いエリートしか扱わないが、弁護士なら市民が幅広く相談に来るだろう。アーレントが労働、仕事、活動のモデルとしたのは古代ギリシアの都市国家の市民生活。排除された人のために、彼らを主体とする必要がある(50頁)。2014/12/20

Hisashi Tokunaga

1
追記;憲法論として憲法訴訟ー岩手靖国訴訟ー目的効果基準、時國康夫元判事ー立法事実ー立法過程による検証ー適用違憲。釜ヶ崎で出会った人々ー沖浦和光(1962年 KB大誌展望に大江健三郎を大いに批判、構造改革派で安東ジンベイその後本書で触れられように賤民棄民へシフト、桃山大系。遠藤氏が東北大憲法の講義開講に当たり、カフカの掟の門を紹介していたんだ。松下講師も確かそうだった。釜ヶ崎の公民権運動の文章に刮目。南美穂子さんたちの運動とりわけ住民票抹消~選挙投票所における選挙法の誤用(公職選挙法第37条、50条など)。2021/04/17

のぼりけんたろう

1
一見、一般読者向けではありますが、いわゆる立法事実論の話など、憲法訴訟の現場から芦部基準論の見直しを示唆されている(と思われる)議論もあり、法学書としても意義のある作品だと思います。2014/08/31

Hisashi Tokunaga

0
「ホーンブック憲法」 樋口陽一編の著作者として名を連ねている中で、今憲法学者としての活躍が見られない遠藤氏のことが気になっていた。学者生活を投げ出した後の「活動」が、本書でややわかりました。芦部ー樋口という東大憲法に連なる人物が釜ヶ崎などを拠点に人権活動に邁進されている姿が、憲法の力なのだという事も。2021/04/14

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