内容説明
近代の個人主義は、はたして私たちに生きる自由をもたらしたのか。貨幣を得るためだけの労働、利益をめざす時計の時間に私たちは追われていないか。今求められているのは、自然と交わり、四季の時を感じながら、それぞれの場で人々とともに自由を創造すること―。山村で暮らし、森をめぐりつつ思索を深めたみずみずしいエッセイ集。
目次
1 現代の自由について考えるために(近代革命から二〇〇年余を経て生まれた現実について;近代的自由の苦悩について;日本の戦後史と自由の関係について)
2 近代的自由を検証しなおすために(「自然」が投げかけている問いについて;時間と自由の関係について;現代的労働の動揺について;自然とともに生きる人々、あるいは風土と自由の関係について;企業と人間の関係について)
3 新しい自由観を創造するために(近代的個人をめぐる混乱について;「拡大系の社会」と「循環系の社会」について;「社会主義の崩壊」について;人間的知性と不自由の関係について;自由の多元性と「場所」の関係について)
4 まとめに代えて―自由をめぐる現代の混沌に分け入りながら(私たちの戦後史をふり返りながら;ゆらぎゆく自由の先に)
著者等紹介
内山節[ウチヤマタカシ]
1950年生まれ。哲学者。立教大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
1
近代における自由とは、個人としての他者の束縛からの自由、そして、その束縛者の最たるものが権力者であり、悪しき制度の最たるものが身分制や差別であった。確かに民主主義や人権思想の普及拡大によって、その意味での不自由さは克服されたように見える。しかし、それと引き換えに何か失われたものはないか。そのような問いかけに、自分自身が今、自由を感じながら生きて行けているかという、思いにさらされるような気がした。現代に生きる人間にとって、自由とは何となく自然に与えられているものである一方、→(2) 2019/07/27
伊崎武正
0
近代合理主義は単純だというのがおもろい。2009/08/09
ponnnakano
0
今まで、自由は最も大事なことのひとつと思っていたが、それが実際なんなのか考えてみた事もなかった。ときづいた。2014/04/16




