出版社内容情報
「墾田永年私財法によって初期荘園が生まれた」「荘園は開発によって生まれる」という理解は一面的だ。弥生時代以来続いてきた農地と生業の歴史のなかに古代荘園を位置づけ、多分野の協業によって古代荘園の実像を生き生きと描き出すとともに、中世「荘園制」へと続く道筋をつけ直す。研究蓄積の厚い分野に新風を吹き込む試み。
目次
“古代荘園”を考える(吉川真司)
古代荘園の歴史(吉川真司)
古代荘園から中世荘園へ(佐藤泰弘)
出土文字史料からみた古代荘園(武井紀子)
備前国鹿田荘を発掘する―鹿田遺跡と鹿田荘(山本悦世)
古代荘園図の広がり(上杉和央)
“個別テーマをひらく”大伴家持と荘園(奥村和美)
座談会 “古代荘園”の実像をさぐる(吉川真司;佐藤泰弘;武井紀子;山本悦世;上杉和央;吉村武彦)
著者等紹介
吉村武彦[ヨシムラタケヒコ]
1945年生。明治大学名誉教授。日本古代史。著書に『日本古代の社会と国家』『日本古代国家形成史の研究』(以上、岩波書店)など
吉川真司[ヨシカワシンジ]
1960年生。京都大学教授。日本古代史。著書に『律令官僚制の研究』(塙書房)、『律令体制史研究』(岩波書店)など
川尻秋生[カワジリアキオ]
1961年生。早稲田大学教授。日本古代史。著書に『古代東国史の基礎的研究』(塙書房)、『日本古代の格と資財帳』(吉川弘文館)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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