内容説明
法人化を機に公費依存の財政運営に変容を迫られる国公立大と、学生納付金・民間資金に六割を依存する私大。大学が国家の枠を超えて活動し、社会への貢献を問い直されるなか、増大する運営コストを支えるための論理とその具体的な方策とは?日本の高等教育財政の特質を歴史的推移と国際比較の観点から位置づけ、国家以外に大学を支える民間財団などの中間支援組織や家計の負担の実態を明らかにしつつ、コストを投資として捉える新たな視点を提供する。
目次
序論 高等教育における「公」の境界
1 社会は大学のコストを支えていくことができるか―大学の生産性と「コスト病」
2 高等教育への公財政支出の変容
3 大学財政の日本的特質
4 大学の教育費負担―誰が教育を支えるのか
5 公益と私益をつなぐもの―民間資金と大学運営のダイナミズム
6 費用負担のミステリー―不可解ないくつかの事柄
著者等紹介
広田照幸[ヒロタテルユキ]
1959年生まれ。日本大学文理学部教授。教育社会学
吉田文[ヨシダアヤ]
1957年生まれ。早稲田大学教育・総合科学学術院教授。教育社会学
小林傳司[コバヤシタダシ]
1954年生まれ。大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授。科学技術論、科学哲学
上山隆大[ウエヤマタカヒロ]
1958年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部教授。科学技術政策
濱中淳子[ハマナカジュンコ]
1974年生まれ。独立行政法人大学入試センター研究開発部准教授。教育社会学、高等教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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