内容説明
終戦直後の焼け跡・闇市から復興期を経て高度成長へ、大きく膨らんでゆく消費社会。より豊かに、より便利に。人びとの思いが消費を牽引し、社会を変容させ、社会の変化が人びとの価値観の変動を招く。その大きな変化のうねりのなかで、人びとの生活には何が起こり、どう受け止められていたのか。価値観の変動のなか、揺れる人びとの姿を描き出す。
目次
1 生活と社会(出発としての焼け跡・闇市;消費社会のなかの家族再編)
2 消費する主体の形成(若者の生き方の変容―対抗文化・アイデンティティ・空気;戦後教育と地域社会―学校と地域の関係構造の転換に注目して)
3 文化とメディア(テレビのなかのポリティクス―一九六〇年代を中心に;消費社会と文化変容―教養からサブカルチャーへ?;新宗教の救済思想とその変容―現代不安論)
著者等紹介
安田常雄[ヤスダツネオ]
1946年生。神奈川大学特任教授。近現代日本思想史
大串潤児[オオグシジュンジ]
1969年生。信州大学准教授。近現代日本史
高岡裕之[タカオカヒロユキ]
1962年生。関西学院大学教授。近現代日本史
西野肇[ニシノハジメ]
1969年生。静岡大学准教授。近現代日本経済史・経営史
原山浩介[ハラヤマコウスケ]
1972年生。国立歴史民俗博物館准教授。近現代日本史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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元気伊勢子
4
自分の中で色々考えたくて読んでみた。冷戦の本も含めてまだ?な部分もある。もっと若い時に読み始めれば良かったかなと少し後悔している。2023/02/01
葉
1
戦後の日本は闇市場が盛んで、闇市場のようなモグラの生活よりも日の当たる明るい市場で明るい生活を促したものもある。日本の経済的発展と貧困村からの脱却として、学力の向上が書かれいる。学力と共に現代社会では創造力も必要であると思った。また、外国からの影響も書かれている。宗教については救済思想であるが、現代社会の宗教は見苦しいものが多い。2015/01/26