出版社内容情報
人間的な生き方とはどのようなものだろうか.「善く生きること」は哲学にとって基本であり永遠のテーマである.「身体と愛」「心の広がり」「人間の尊厳と医療」を主題とする三つの講義と対話を柱に,私たちが人として生きていることそのものの理解を深め,読者が「どのように生きるべきか」という問いを磨き上げるよう促す.
内容説明
人間だけが生きているわけではない。しかし人間的な生き方というものがあるとすると、それは何だろうか。この巻では、私たちが生きていることそのものの理解を深めていきます。
目次
第1講 人と人とをつなぐものはなにか―身体と愛
第2講 「心」は深められるか―私の心と私の死
第3講 人間の尊厳とはなんだろうか―現代の医療と生命
課題探究 環境倫理と尊厳―「かけがえがない」とはどういうことだろうか
著者等紹介
直江清隆[ナオエキヨタカ]
1960年生まれ。東北大学大学院文学研究科准教授
越智貢[オチミツグ]
1951年生まれ。広島大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なつき
5
【はしプロ思想ヤングコーナー25】『高校倫理からの哲学1 生きるとは』読了。高校の倫理の教科書や参考書をベースとして、多方面から倫理を問う。この巻ではいわゆる、身体論、存在価値論、生命倫理などが中心。基本的に環境倫理的な思想が根底に感じられるうえ、ユーモアもあり、非常な良書である。2018/01/08
poku
3
生命倫理の授業のレポートの参考に。エンハンス面との問題や、救世主赤ちゃん、デザイナーズベイビーと呼ばれる問題をとても分かりやすく説明してくれている。大学生だからと言って、高校倫理の本を変なプライドをもって読まないのは損だなぁと改めて思った。児童書とかもそうだしな。。2014/06/22
colocolokenta
3
やや若手の気鋭の哲学者、倫理学者が集まって作ったという感じの本。 書いている学者さんたち自身がまだ悩んでいるといった風で、話はいずれも堂々巡り。 医学倫理にしても、問題提議だけ。 医療現場の抱えている矛盾の解決に結びつくことはない。ちょっと残念だったが、考える方法論は参考になった。2012/07/23
えむ
1
哲学(というよりは広く思想だろうか)専門家によって書かれた、高校倫理で出てくる諸概念をもとにした哲学入門。高校生向けではあるが、広く一般の読者でも哲学をこれから学んでみよう、という場合には役に立ちそうな気がした。2018/08/18
ソーシャ
1
高校倫理の知識を発展させて様々な思想を参考にして哲学しようという野心的な本。この巻では主に「身体とは」「人生とは」「生命倫理」が扱われています。専門の学者さんたちが哲学的思考の世界へと誘ってくれますし、特に人間の尊厳の二重の意味については初めて知りました。参考文献も充実しているのもいいですね。2014/01/28
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