出版社内容情報
深刻な財源不足に陥っている日本の財政.財政システムを機能させていく道筋を見つけなければ,中長期的に持続可能な日本社会を展望することはできない.この危機意識を基にして,この本では震災復興・原発事故という目の前の課題はもとより,これからの日本財政の針路を熟考するために不可欠な論点を提示する.
内容説明
深刻な財源不足に陥っている日本の財政。財政システムを機能させていく道筋を見つけなければ、中長期的に持続可能な日本社会を展望することはできないだろう。東日本大震災と福島第一原発の事故の経験から、我々が汲み取るべき二つの問題意識―不確定なリスクに社会がどう対処するのか、どうやって生活を再建するのか―に立脚して、目の前の喫緊の課題はもとより、これからの日本財政の針路を熟考するために不可欠な論点を提示する。
目次
第1章 「リスクの統治」と日本の財政問題(リスクをめぐる政治;リスクの民主的統治へ ほか)
第2章 民主的選択の余地を取り戻す(日本国債の信用;国債消化構造の安定性と中長期的リスク ほか)
第3章 「社会的リスク」を理解する(少子高齢化と社会保障制度の持続可能性;「世代間公平」と「現役世代の負担抑制」論 ほか)
終章 財政改革の根本論点(選別主義の陥穽と普遍主義の可能性;税制改革の基本論点 ほか)
著者等紹介
高端正幸[タカハシマサユキ]
1974年生まれ。2002年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。東京市政調査会(現後藤・安田記念東京都市研究所)研究員、聖学院大学政治経済学部准教授を経て、2009年より新潟県立大学国際地域学部准教授。専攻は、財政学、地方財政論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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