叢書震災と社会
脱原子力国家への道

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  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000285216
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0336

出版社内容情報

原発廃止に向けて前進するのみならず原子力の軍事利用についても縮小に向けて先導的役割を担う国家,それを「脱原子力国家」と定義する.こうした国家を実現する上で,どのようなシナリオを描くことができるのか.それを進める上でどのような障害を乗り越える必要があるのか.基本的見地から考えるための素材を読者に提供する.

内容説明

原発廃止に向けて前進するのみならず原子力の軍事利用についても縮小に向けて先導的役割を担う国家、それを「脱原子力国家」と定義する。こうした国家を実現する上で、どのようなシナリオを描くことができるのか。それを進める上でどのような障害を乗り越える必要があるのか。基本的見地から考えるための素材を読者に提供する。原子力をめぐる科学技術史・科学技術政策を専門に研究してきた著者が、福島原発事故後、初めて世に問う一書である。本書を抜きにして、原子力問題は語れない。

目次

第1章 なぜ脱原子力国家なのか
第2章 福島原発事故のあらまし
第3章 福島原発事故の原因と教訓
第4章 日本の原子力開発利用の構造
第5章 日本はいかにして原子力国家となったか
第6章 日米原子力同盟の形成と展開
第7章 異端から正統へと進化した脱原発論
第8章 脱原発路線の目標とシナリオの多様性
第9章 脱核燃料サイクルのシナリオ

著者等紹介

吉岡斉[ヨシオカヒトシ]
1953年生まれ。東京大学理学部卒、同大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学。和歌山大学助教授などを経て、現在、九州大学大学院比較社会文化研究院教授。この間、内閣府原子力委員会専門委員、経済産業省総合資源エネルギー調査会臨時委員などを歴任。現在は、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会委員。専門は、科学技術史・科学技術政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐうぐう

10
福島第一原発事故の原因究明や、日本が原子力国家となっていく過程などの記述には、なんら目新しい情報はない。また、本書が刊行された2012年6月当時、民主党政権による脱原発への政治的流れと、それを後押しする国民の高揚を根拠とした、いささか楽観的な脱原発の未来像は、刊行後の政権交代と、アベノミクスに期待する国民の、景気回復一色となったムードが席巻する現在から眺めてみると、乖離を憶えずにはいられない。(つづく)2013/03/28

りゅう

0
基本脱原発の立場で本書は語られているが、日本の原子力が既得権として保持されている理由として第一に日米原子力同盟が挙げる分析がなされている。その点原発は怖いだとかマスコミの単なる政権批判とは一線を画しており、勉強になった。特にアメリカの原子力技術は日本なしには成り立たないため、日本には原子力開発を止めて欲しくない観点と現政権の親米路線は一致しており、リアルタイムで問題が進行していることを痛感した。脱原発の提言も現実的であり、どの立場の人が読んでも面白いと思う。2015/05/22

Yu-Okd

0
いろいろ論議はあるけど、リスクマネジメントの観点からも、収益性の観点からも原発に頼る利点が見当たらない。利権争いや目先の利益だけで存続させるのが危険であると感じました。2013/01/21

どら猫さとっち

0
脱原発について考える、マストアイテムというべき一冊。原発は推進派じゃないが必要と思う人、脱原発に疑問視する人たちには、是非一読を。2012/07/16

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