岩波人文書セレクション
アイヌわが人生

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  • サイズ B6判/ページ数 368p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000284363
  • NDC分類 316.811
  • Cコード C0323

内容説明

国や企業にアイヌの広大な土地が奪われ、沙流川の聖域がダムに破壊される危機に立たされたとき、アイヌ・貝澤正は湖底の人柱となる決意を胸に逝った。近代のアイヌ史を研究し、国にアイヌ新法の制定を訴え、自然林の保護運動に立ちあがり、先住民との交流を求めて世界を旅し、生活の自立を目指して農林業に励んだ氏が、生涯に渉って綴った生活と行動の記録。氏を悼んで萱野茂・本多勝一氏などが寄せた思い出を付す。解説は姫田忠義・民族文化映像研究所所長。没後の一九九七年、アイヌ文化振興法は公布された。

目次

1 わが人生(夕暮;老アイヌの歩んだ小道;我が家の歴史;母のこと;「旧土人学校」に学んで)
2 アイヌの復権(近世アイヌ史の断面;北海道ウタリ協会;北海道旧土人保護法;アイヌ民族の復権に生きる;アイヌに関する法律を求める理由)
3 世界をあるく・歴史をあるく(中国への旅;歴史をたずねて;沖縄・キムンウタリの碑の前で;平取町とヨーロッパ人の関係)
4 怒りを胸に(土人保護施設改正について;北海道収用委員会における貝澤正の申立;三井物産株式会社社長への訴え;私の想い―一アイヌの声)
5 大地に立つ(山への恩返し;私の川向いへの執念;自立への道のり)
貝澤正の世界(おのおのが信じた路;ウタリ協会の活動を共にして;教えられた事ども;失ってはならない、コタンの自然;「北海道アイヌ」への弔辞;非道;正さんから学んだこと ほか)

著者等紹介

貝澤正[カイザワタダシ]
1912年、北海道沙流郡平取村(現平取町)に生まれる。二風谷尋常小学校(旧土人学校)、平取尋常高等小学校高等科卒業。1941年、開拓団員として「満州」へ渡る。67年、平取町議会議員、71年、二風谷アイヌ文化資料館落成、初代館長となる。72年、北海道ウタリ協会副理事長に就任。74年、第1次アイヌ訪中団団長として中国訪問。以後、アラスカ、北欧、サハリン、ソ連等を訪れ、先住民と交流。87年、二風谷アイヌ語教室が開設され、運営委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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よっぴー

1
アイヌ関連の本二冊目。アイヌの人が書いた本なのでより一層思いが伝わる。日本人は本当にアイヌの侵略の歴史について知らないと思う。日本でかつてあった事実としてちゃんと教育しなければならないと思った。2015/10/18

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