シリーズ日本の中の世界史<br> 中島敦の朝鮮と南洋―二つの植民地体験

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シリーズ日本の中の世界史
中島敦の朝鮮と南洋―二つの植民地体験

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000283861
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0321

出版社内容情報

朝鮮と南洋――作家・中島敦の二つの植民地体験を糸口に,戦争と植民地支配をめぐる諸問題を問い直す.

刊行にあたって
中島敦略年譜


プロローグ――中島敦・スティーヴンソン・植民地体験

第?章 中島敦の朝鮮(一九二二‐三三年)
 一 京城中学校・第一高等学校時代
  「水原豚」の話/三・一五事件/「D市七月叙景」
 二 京城――「一九二三年の一つのスケッチ」
  関東大震災と朝鮮人殺害/「北方行」
 三 「虎狩」――「両班」と反日朝鮮民族運動
  「虎狩」行/「趙大煥」
 四 中島敦の朝鮮
  朝鮮体験の反芻/持ちつづけた朝鮮・中国への関心

第?章 南洋庁編修書記,中島敦(一九四一‐四二年)
 一 パラオの南洋庁へ
  南洋庁着任/土方久功/南洋群島視察旅行/『南島巡航記』を読む
 二 田口卯吉の「南島巡航」(一八九〇年)
  南島商会/鈴木経勲/グアム島/パラオ諸島/スペインのポナペ島支配/マタラニーム叛乱/ポナペ島での交易
 三 ドイツ統治下のポナペ島(一八九九‐一九一四年)
  ドイツのポナペ島領有/ジョカージ叛乱(一九一〇‐一一年)
 四 日本軍による南洋諸島占領と南洋庁の設置
  松岡静雄によるポナペ島占領(一九一四年)/南洋諸島統治の開始/南洋庁の設置(一九二二年)/長谷部言人のジョカージ訪問(一九一五年)
 五 ポナペ島の中島敦
  ジョカージ「島民部落」訪問/「犬肉食」

第?章 「光と風と夢」――サモアのスティーヴンソンと中島敦
 一 マーシャル諸島ヤルート島
  椰子と流人の島/ドイツのマーシャル諸島統治(一八八五‐一九一四年)
 二 サモアのスティーヴンソン(一八九〇‐九四年)
  サモアへ/サモアの政体と政争/海軍練習艦「筑波」のサモア訪問/軍艦「金剛」のサモア訪問/『ヴァイリマからの手紙』/ヴァイリマ農園の日々/海を泳ぐ南洋の豚/「ヴァイリマの家族」/ドイツ人との対立/サモアの「叛乱者」マタアファの「大饗宴」
 三 マタアファのヤルート島流刑とその後(一八九三‐一九一二年)
  サモア政争の帰結/マタアファのヤルート島流刑/マタアファの娘/真水と野菜の無い島/グラハム・バルフォアのマタアファ訪問/クレーマーのマタアファ訪問/マタアファの帰島/ドイツとアメリカによるサモア分割(一八九九年)
 四 ヤルート島の中島敦
  「夢の国」?/「スティヴンスンやロティの世界」/八島嘉坊(ヤルート島カブア)/マタアファのこと

第?章 南洋に生きた人びと
 一 「内南洋」に生きた日本人たち
  トラック諸島の森小弁/ポナペ島の関根仙太郎/パラオ諸島の日本人たち
 二 トラック諸島の中島敦
  トラック諸島公学校視察/『ミクロネシア民族誌』を読む/『過去の我南洋』を読む
 三 書かれなかった「クバリの伝記」――ある南洋標本「コレクター」の一生
  ポーランド一月蜂起(一八六三年)/ゴドフロイ博物館の標本「コレクター」に/パラオ諸島コロール島/インフルエンザの流行/バベルダオブ島マルキョクにて/最初のポナペ島滞在/帰国の途に/再びポナペへ,そして結婚/パラオで現地民と共に/マルキョクの大首長レクライの「特使」として/ニューギニアへ/ニューギニア会社のプランテーション管理/ポナペ島での死(一八九六年)/クバリの妻アナのその後/書かれなかった「クバリの伝記」

第?章 中島敦の南洋
 一 迫りくる戦争の影(一九四一‐四二年)
  南洋に迫る戦争の影/日米開戦(一九四一年一二月八日)/バベルダオブ島視察旅行
 二 「文明と未開」,「近代化」
  南洋を見る目/委任統治と現地民教育/「文明と未開」/「?」/「近代化」/「沖縄」/帰京と死(一九四二年一二月四日)

エピローグ――植民地体験の追体験


文献一覧
あとがき
人名索引

 【コラム】
  1 「土人」という言葉
  2 中島敦をめぐる「文学的夢想」
  3 「コレクター」(ザムラー)
  4 ナンマトル遺跡
  5 ウンポンの地理的位置
  6 クバリの妻アナとその父親
  7 アルコロンの石柱列遺跡(ストーン・モノリス)

小谷 汪之[コタニ ヒロユキ]
著・文・その他

内容説明

「李陵」「光と風と夢」などで知られる作家・中島敦は、少年期を日本統治下の朝鮮で過ごし、のちに南洋庁編修書記としてパラオ諸島に暮らした経験を持つ。そこで中島は何を感じ、何を考えたのか。これらの体験は中島の表現や作品世界にどう反映されているだろうか。二つの植民地経験を追体験することを通じて、二〇世紀前半に多くの日本人が植民地支配とかかわったことの意味を改めて問い直す。

目次

プロローグ 中島敦・スティーヴンソン・植民地体験
第1章 中島敦の朝鮮(一九二二‐三三年)
第2章 南洋庁編修書記、中島敦(一九四一‐四二年)
第3章 「光と風と夢」―サモアのスティーヴンソンと中島敦
第4章 南洋に生きた人びと
第5章 中島敦の南洋
エピローグ―植民地体験の追体験

著者等紹介

小谷汪之[コタニヒロユキ]
1942年生。東京大学文学部東洋史学科卒業、同大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(史学)。インド史専攻。東京都立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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月をみるもの

15
後半ほとんど中島を離れて、南洋と日本の(太平洋戦争前からの)関わりの歴史、、、という趣になってしまうが、これはこれでめっちゃ面白い。どっかの記事に書いてあったが、中島敦は太宰治/松本清張と同い歳なんだそうな。戦後まで生き延びてくれたら、南洋を舞台にしたすごい作品も続々と生まれたに違いない。「クバリの伝記」が書かれていたら、スティーブンソン(光と風と夢)どころではない傑作になってたはず。。 http://www.num.nagoya-u.ac.jp/outline/report/pdf/020_01.pdf2019/04/06

Hiroki Nishizumi

4
「光と風と夢」を読んでないとダメかなと感じる。著者の思い入れ強すぎるかな。2020/02/06

なおこっか

4
少ない資料ながら、朝鮮時代の中島敦に触れているのが有難い。南洋においては、中島敦自身の記録のみならず、世界の動向を述べた上での説明が丁寧。更に『光と風と夢』と実際の記録との比較や、土方久功氏との視察行など、読んで楽しくなってしまう。コレクター「クバリの伝記」、中島敦の筆で読むことができなかったのが本当に残念。中島は人権や平等についての深い理念は持っていなかったが、植民地の人々も個の“生命”として見つめていた。どの国の人であろうと“生き方”に惹かれるか否か、が彼にとっては重要だったのか。2019/10/30

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