新・日本文壇史〈9〉大衆文学の巨匠たち

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  • サイズ B6判/ページ数 297,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000283694
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0395

出版社内容情報

大衆文学は,大正12年の関東大震災後に始まった文学の形態である.マスメディアの発達によって大衆性に富んだ文学が大量生産されるようになった.先駆者の吉川英治と山本周五郎,歴史文学の大御所,大佛次郎・井上靖・吉村昭・司馬遼太郎,最後の無頼派・檀一雄ら多くの名作

内容説明

大衆文学のルーツは、意外に新しい。それは、大正十二年の関東大震災後に始まった文学の形態である。マスメディアの発達によって大衆性に富んだ文学が大量生産されるようになった。庶民の視線で「宮本武蔵」を書いた先駆者・吉川英治と「樅ノ木は残った」の山本周五郎。史実を極めた吉村昭をはじめ、大佛次郎、井上靖、司馬遼太郎ら歴史文学の大御所たち。最後の無頼派といわれた檀一雄。犯罪者の眼で文学に新しい世界を開いた江戸川乱歩、松本清張、佐木隆三。巨匠たちの生涯と作品を生きいきと描きだす。

目次

第52章 吉川英治と宮本武蔵とお通さん―庶民の眼(一)
第53章 臍曲がり山本周五郎―庶民の眼(二)
第54章 大佛次郎・「鞍馬天狗」と「天皇の世紀」―歴史の眼(一)
第55章 井上靖・大陸文明に対する憧憬と異国情緒―歴史の眼(二)
第56章 吉村昭・史実を極める―歴史の眼(三)
第57章 司馬遼太郎・理想の人間を創る―歴史の眼(四)
第58章 火宅の人檀一雄と女たち―漂泊者の眼
第59章 江戸川乱歩、松本清張、佐木隆三―犯罪者の眼

著者等紹介

川西政明[カワニシマサアキ]
1941年大阪府生まれ。中央大学卒業。文芸評論家。足かけ40年間筆一本の評論活動を続けてきた。著書に、『わが幻の国』(講談社、平林たい子文学賞)、『武田泰淳伝』(講談社、伊藤整文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

O. M.

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現代日本の有名文学者の私生活を、資料調査を元に描いたルポタージュ。9巻目の本作では、井上靖や司馬遼太郎、江戸川乱歩などを扱っています。大正~昭和の世相や、当時の日本人の考え方が生き生きと浮き上がってきて、風俗記録作品として興味深い一冊だと思います。それにしても、昔の日本人作家(特に私小説作家)は、現代の作家とは比べものにならない、いかに破天荒な人生をおくっていたことか・・・。2013/01/27

アンコ椿

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残り1巻か、2013/01/15

山椒魚

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9巻目も読破。文士なんて、偉くもなんともない人たちだ。2012/12/27

原玉幸子

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冒頭の主題に関わるところで「西欧の文学が仮面紳士的であるのに比し、(私小説から始まりその後のプロレタリア、戦争、戦後の)日本のそれは奴隷逃亡的である」ことは、体系的/包括的に理解出来ますが、私小説=文士の性愛、家父長制度にある利己的(特に暴力的)な人間の振る舞いは、皆々異常と言えば異常で、その破天荒や自堕落を称賛するのは「古き良き時代」に過ぎず、歴史や時代を超えて人間の根っこで通じるものが無いのは寂しい感じがします。2019/12/19

原玉幸子

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シリーズ最終巻感想へ(◎2015年・夏)2019/12/19

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