出版社内容情報
表現の自由・言論の自由など、コミュニケーションやメディアと自由の概念とは不可分だ。両者の対立をめぐる理論的・歴史的な考察に加え、ネット社会における自由の変化やアーキテクチャなどアクチュアルな問題にも踏み込む。
内容説明
情報環境と言論空間の変化は、人間にとっての「自由」に何をもたらしているか。
目次
対論 自由な情報空間とは何か
1 考察 理論的分析から(ポルノグラフィと憎悪表現;メディアの存在論と自由;功利主義と自由―統治と監視の幸福な関係)
2 問題状況 メディア史からの/への問い(制度としての自由―フリードリッヒ・キットラーのメディア論の示唆;論壇―「自由な討議空間」の歴史社会学;広報・広告の公共性)
3 構想 情報空間の変化と自由の新たな可能性(公共放送としてのNHKの位置価―「視聴者第一主義」の未来;サイバーシティは「人を自由にする」か;コミュニケーションにおける匿名性と自由)
著者等紹介
北田暁大[キタダアキヒロ]
1971年生。東京大学。理論社会学・メディア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takizawa
4
安藤論文目当てで読んだ。統治者と被治者の間のコミュニケーションにおいて,「一般予防に必ずしも適切に反応できない人々」(山本譲司『累犯障害者』参照)をいかに扱うか。人格を否定し自由に内在的価値を認めない統治功利主義は,事前の相互監視による人道的な政策提言をしている。ラストの若林論文,辻論文はインターネットの匿名性に関する興味深い議論。前者は,人が匿名空間にいることの意味(誰かから自由になっているのか?)をベタに問いかけるのに対し,後者は匿名空間で討議が正常に機能する条件を探っている。2010/05/30
遠山太郎
0
メモが3000字越えてもうたー。キットラーはむずいなぁマクルーハンがなついウェバーが都市論でも熱い。http://yomuxmemo.com/note/249712013/04/14
moriteppei
0
C