出版社内容情報
19世紀に誕生した社会学が熱戦と冷戦の20世紀を経て,今日,果たすべき役割とはなにか.社会学は,その固有の批判をどのように実践しながら,私たちのいま,この生,この社会の現実を認識し,そこに宿る可能性を目覚めさせるのか.他者の発見や尊重ということ同時に,自己自身を問いなおす技法としての社会学を培う.
内容説明
「社会学」という言葉をつくったオーギュスト・コントは、個性ある人々の有機的連帯として「社会」を捉え、個人や集団を互いに結びつける力に関する学として「社会学」を構想した。それは、同時代のどのような思想への対抗として考えられ、その何が今日批判されるべきか。本書では、十九世紀から二十世紀の医療社会学の流れをたどりながら、社会的なものの概念の変遷を検証する。自由・平等・連帯をキーワードに、社会学が現代に持ちうる役割を考える。
目次
1 オーギュスト・コントと社会学―社会学はどのように生まれたか(いつでも、どこでも社会学はあった?;遡及的再集合化 ほか)
2 医療社会学の系譜―社会学は社会の役に立つのか(社会学に先立つ医療社会学;ヴィレルメ ほか)
3 社会的なものからの自由―社会学を学ぶ意味とは何か(社会化とは何か;スペンサー ほか)
4 社会学的リベラリズム―社会学の未来に向けたその過去(M.ヴェーバーと『社会科学・社会政策論叢』;文化科学としての社会科学 ほか)
5 各章でふれた文献と参考文献―何を読むべきか
著者等紹介
市野川容孝[イチノカワヤスタカ]
1964年生。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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